Case Study

DataLabs株式会社

大学関連ベンチャーのバックオフィスにワークアゲイン人材を。東大IPCとWarisが提供する新たな選択肢

「実際にお話してみると、YさんもHさんもチャレンジ精神を備えつつ、やわらかくあたたかい雰囲気。コミュニケーションがとりやすく、当初抱いていたカルチャーフィットについての不安はすぐに払拭されました。社会人としてのベースが整っているので、即戦力として安心して業務を任せることができています」

Customer profile

DataLabs株式会社
取締役 常信敦嗣様

「3次元モデリング」というIT技術を活用し、デジタルツインの社会実装を通して社会を最適化することを目指す大学関連ベンチャー、DataLabs株式会社。事業が拡大し、組織の更なる成長を見据えてバックオフィスを担う人材を探していました。「東大IPCキャリアスクール」のミートアップに参加した結果、人事や労務の経験豊富なYさんと、経理のプロフェッショナルであるHさんをスピーディに採用することができました。属人化していたバックオフィス業務のフロー構築とマニュアル整備が進み、新たなメンバーの参画により会社の雰囲気が明るくなるという効果も生まれています。

  • 課題

    • 人事労務や財務経理などのバックオフィス業務全般を取締役の常信さんが1人で行っており、カバーできる業務に限度があった。
    • 業務フローの整理やマニュアルの作成なども行えておらず、業務遂行が属人化しつつあった。
    • 複数のエージェントと契約し、バックオフィス業務の経験を持つ人材を探しはじめたが、すぐに求める人材を採用することができなかった。
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  • 成果

    • ミートアップへの参加により、1日で大勢の、豊富な経験と知識を持つ候補者に出会うことができ、加えて、短期間で効率的にその後の採用プロセスを進めることができた。
    • 期待していた以上の経験やスキルを持つ、2人のプロフェショナル人材を、ミートアップ参加から1ヶ月以内という短期間で採用することができた。
    • 業務フローの構築から社員向けのマニュアル整備まで、バックオフィスの対応業務の拡大や高度化が進んだことに加え、社内の雰囲気が明るくなるなど、数字に現れない影響も実感している。

「3次元モデリング」の最先端技術で社会を最適化する

「3次元モデリング」と呼ばれるIT技術を活用し、デジタルツインの社会実装を通して、ひとの暮らしとビジネスを最適化することを目指すDataLabs株式会社。リアルな世界に存在する構造物のコピーをデジタル空間上に3次元モデルとして自動で再現する技術と、その中でさまざまなシミュレーションを行えるソリューションにより、建設業界をはじめとするさまざまな分野から注目を集める大学関連ベンチャー企業です。

デジタル空間上にリアルの3次元空間を再現するためには、微小な点の集まりである「点群データ」を使います。これらのデータをインプットすることにより、自動で、かつ、クラウド上で簡単に3次元モデルを作成でき、加えて、その中で気流や災害など様々なシミュレーションを行うことで、世の中の事象を見える化することが可能です。
現在は主に建設現場における業務プロセス効率化などに活用されていますが、ウイルス対策や災害対策など、社会のあらゆる場面で生かすことができる技術です。

「従来、点群データから2次元図面を作成したり、その図面や2次元データそのものを共有する際には複数の高価なツールを使う必要があり、時間と手間もかかりました。当社が開発したLinkedViewer(リンクトビューワー)は、その課題を解決するためのツールです。2次元図面を自動で作成できるだけでなく、点群データや各種モデルをクラウド上にアップロードすることで、現地の状況を簡易的に確認することができます。データはURLで共有できるので、ブラウザ上でモデルや図面、写真などを見ながら、簡単に現状の確認ができるのです」(取締役・常信敦嗣さん)

さらに同社では東京大学との共同研究を通じて、Modely(モデリー)というサービスも開発。Modelyを利用することで、かつて、技術者が高価な専門ソフトを使い、膨大な時間と労力をかけて行ってきた3次元モデリングを、クラウド上で簡単に行うことができます。これにより、既存構造物の増改築計画や積算の省力化や、技術者が手作業で行ってきた配筋検査の省力化が可能となります。

先進的な技術やサービスは、東大IPCやJR東日本グループ、ソニーグループなど、各種アクセラレータープログラムで採択され、大手企業との共同プロジェクトも進んでいます。


豊富な経験を持つ即戦力人材との出会いを求め、ミートアップに参加

2020年、代表の田尻大介さんと常信さんが中心となって創業して以来、強みである最先端の技術力を生かし、着実に事業を育ててきたDataLabs。参画するメンバーが増える中、組織のさらなる成長を見据え、人事労務や財務経理などバックオフィスを担当する人材の採用が急務と考えるようになりました。

「当初、人事労務や財務経理などの業務は私が1人で行っていました。ただ、今後組織が大きくなっていくことを考えると、業務が属人化してしまうことは望ましくありません。資金調達を行ったタイミングで、企業としてあるべき体制を整えるべく、採用計画を立てました」と常信さんは当時を振り返ります。

さっそく複数のエージェントと契約し、人事労務や財務経理の経験やスキルを持つ人材を探しはじめますが、1対1で選考を進めていくには時間がかかります。そんなとき、東京大学関連のベンチャー企業を支援する東大IPC(東京大学協創プラットフォーム開発株式会社)から、「大学関連ベンチャーで働くために必要な知識やスキルを身につけた人材が集まるミートアップに参加しないか」と声をかけられました。

ミートアップに集まるのは、東大IPCとWarisが共催する「東大IPCキャリアスクール」のプログラムを終了した女性たち。育児や家族の転勤など、さまざまな事情でキャリアにブランクのある方が多く参加しています。

「ミートアップ形式の採用イベントに参加するのは初めてでしたが、参加を決めたのは、3つのメリットがあると考えたからです。1つは、採用を決めてから入社までの期間が短いこと。次に、1日でたくさんの候補者とお会いできること。そして最後に、東大IPCキャリアスクールのプログラムを終了された質の高い人材と出会えることです。豊富な経験を持ちながらも、何らかの理由で第一線から離れた方々が、大学関連ベンチャーで働くために必要なスキルをしっかり学び、ベンチャーマインドを十分に理解頂いた上で、ご参加いただけると聞きました。即戦力になる人材との出会いが期待できると思ったのです」(常信さん)

「もっと上流の業務から任せられそう」急きょ採用人数を増やすことに

「ミートアップでは、1日で多くの方とお話するので体力も使いますが、濃密な時間を過ごせました。期待していた以上に、たくさんの優秀で素敵な方と出会えました」と語る常信さん。
参加者がキャリアカウンセリングを受け、事実をベースに整理された職務経歴書を用意していたこと、事前の講座で、実務に加えベンチャーで働く上でのマインドも理解していたことから、スムーズなコミュニケーションができたそうです。加えて、事業内容に興味を持ち、関連記事を読むなど、理解を深めて面談に臨む方が多かったことにも好印象を持ったそうです。

「当初は、人事や総務、経理の業務をサポートしてくれる方を1人だけ採用するつもりでした。けれど、実際にお話していくうち、サポートではなく、もっと上流の業務から任せられる人たちばかりだと気づいたのです。急きょ採用する人数を増やすことにしました」(常信さん)

候補者の選考は、ミートアップに参加した複数の企業が同時に進めていきます。
「Warisの担当者が、選考プロセスにおけるアドバイスなど逐次フォローしてくれたこともあり、柔軟に選考を進めることができました。最終的に、人事に加え労務や総務などバックオフィス業務全般の経験が豊富なYさんと、経理のプロフェッショナルであるHさんに、正社員として入社していただけることになりました。ミートアップから1ヶ月もかからず、スピーディに優秀な人材を採用することができ、感謝しています」(常信さん)

「コミュニケーションがとりやすく、当初の不安は払拭された」

現在、Yさんは新入社員の受け入れや就業規則の確認、オフィス移転の手続きや展示会の準備などを幅広く担当しています。
「スピード感を持って、業務をどんどん前に進めてくれる、頼りになる存在です」と常信さん。

一方のHさんは、堅実で正確な仕事ぶり。精度の高い業務遂行に加え、「Notion」などのツールを使いこなして、マニュアル整備などのテキストをまとめることに秀でています。
「お2人が入社する以前、バックオフィス業務は私が独自のルールで進めており、マニュアルなどを作成する余裕もありませんでした。お2人ともマニュアル作成にもかかわってくださり、当初想定していたよりもかなり速いスピードで、バックオフィスの業務マニュアルや、全社員向けの社内ルールを整備してくれています。Hさんは経理業務以外にも、事業に関係のあるニュースを積極的に共有したり、会社周辺のランチマニュアルを作ったりと、社内向けの情報を発信してくれるのもありがたいですね」(常信さん)

キャリアスクールのプログラムで知り合ったというYさんとHさんは、同い年で仲が良いそう。
「バックオフィスグループ内でのコミュニケーションがとりやすいですし、仲が良いメンバーがいると、社内の雰囲気も明るくなりますよね。そういった意味で、数字に現れないプラスの効果もあると思います」と笑顔を見せる常信さん。ただ、ミートアップに参加する前は、不安もあったといいます。

「仕事の経験も人生経験も豊富で、私より年上の方を採用することになった場合、日々の業務をお願いしにくかったら困るな、と少し心配していました。

実際にお話してみると、YさんもHさんもチャレンジ精神を備えつつ、やわらかくあたたかい雰囲気で、コミュニケーションがとりやすく、不安はすべて払拭されました。社会人としてのベースが整っているので、即戦力として安心して業務を任せることができています。大切なのは、仕事の経験値が高いことや、人として尊敬できること。ブランクの有無や年齢によって、フィルターをかける必要はないのだと実感しています」(常信さん)

採用活動を行う上で、「恐れのない組織」づくりを目指しているというDataLabs。立場や役割にかかわらず、発言を否定されることなくオープンにコミュニケーションができるカルチャーを大切にしているそうです。
そういった点でも、さまざまな人生経験を積んできたワークアゲイン人材は、フラットな社風を持つベンチャー企業にフィットする場合が多いのかもしれません。

「現在、当社のサービスは、建設業や製造業などの幅広い分野で数多く導入していただいています。今後はさらに、人びとの生活に欠かせないツールになるところまで幅を広げていきたいです。いずれはスマートシティ構想など、都市の存在意義にかかわる会社を目指したいですね」と常信さんは語ります。

将来のIPOも見据え、さらに企業としての体制を整えていきたいという同社。その技術が、私たちの暮らしに自然と溶け込み、より安全で便利な都市を実現してくれる未来が、もうすぐそこまで来ています。

※本インタビューは2022年6月に実施したものです。
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  • ■設立/2020年7月
    ■会社概要/
    三次元計測事業、点群データの自動三次元モデリング(BIM/CIM化等)及び、熱流体や気流、構造解析等の各種シミュレーション(CAE解析)機能をSaaSプラットフォームで展開。