Case Study

Intent Exchange株式会社

女性リーダー×スタートアップのリスキリングプログラムを通じて、2人目のバックオフィス人材の採用に成功

「新しい環境への挑戦意欲が高く、働くことに対して前向きであり、絶対いい人材がいるだろう考えていました」

Customer profile

Intent Exchange株式会社
COO 西村 祥治様

スタートアップ企業の成長において、バックオフィスの整備は重要な課題の一つです。特にディープテック系のスタートアップでは、経理や総務などの業務を担う人材が不足しがちで、成長フェーズに入ると業務負担が増大することも少なくありません。

Intent Exchange株式会社は、Warisが2024年に実施した「女性リーダー×大学関連スタートアップのためのリスキリングプログラム」を活用し、バックオフィスの強化に成功しました。同社が抱えていた課題やミートアップイベントに参加して得られた成果、今後の事業展望について、COOの西村祥治さんにお話をお伺いしました。

  • OBJECTIVE 解決したい課題

    • 事業拡大に伴いバックオフィスの強化が必要になったが、技術系のメンバーが多く、バックオフィス業務を担う人材が不足していた。
    • ドローンの運航管理に関する国の認定制度づくりに関わっており、組織体制を強化する必要があった。
  • BENEFIT 得られた成果

    • Warisのリスキリングプログラムを活用し、他の採用手法にはないユニークなやり方でスピーディーに人材の採用に成功した。
    • 新たに採用した人材が人事労務だけでなく、総務や経理の業務もスムーズにこなし、組織全体の業務効率化を進めている。

ディープテック系スタートアップのバックオフィス強化

Intent Exchange株式会社は、自動交渉AIを活用したドローンの分散型運航管理システムの開発を行うスタートアップ企業です。ドローンの分散型運航管理システムに、自動交渉AIを適用し、複数の機体・運航者間の経路調整を行う、運航管理サービス事業等を手掛けています。

「私たちは、NECデータサイエンス研究所からカーブアウトした企業で、エンジニアをはじめとして技術系のメンバーが多い構成となっています。創業最初は役員がバックオフィスを兼任していましたが、事業が拡大するにつれてバックオフィスの強化が課題となっていました」(西村さん)

同社では、現在、ドローンの運航管理に関する国の認定制度づくりにも関わっており、事業推進の基盤となるしっかりした組織体制を求められることも、バックオフィス強化の必要性を感じる理由の一つでした。

同社にはすでにWaris経由で採用した女性が1人目のバックオフィス人材として活躍しており、その方が非常に優秀で、組織に良い影響をもたらしており、Warisが提供するサービスや人材の特徴をある程度把握していました。

「以前、Waris経由で採用した女性が非常に優秀で、素晴らしい貢献をしてくれていました。そのため、次にバックオフィスを強化するタイミングでも選択肢の1つとしてWarisを考えていたところ、ちょうどWarisの担当者から今回のプログラムの案内をいただきました。絶好の機会だと思い、すぐにミートアップイベントに参加を決めました」と西村さんは語ります。

ミートアップイベントと採用プロセスで感じたユニークさ

同社では、人材採用を行う際は、スカウト媒体や人材紹介エージェントなど、複数のサービスを常時活用しているそうですが、今回のプログラムにはそれらと違ったユニークな特徴があり、よい人材と出会えるはずだと期待していたと西村さんはいいます。

「他の人材採用サービスと違って、今回のプログラムは事前にリスキリング講座があり、そこで一定の教育がなされています。それらの講座を自ら受講する意欲がある方は、キャリアアップや新しい環境への挑戦意欲が高く、働くことに対して前向きであり、絶対いい人材がいるだろう考えていました」

ミートアップイベントでは、30人ほどの求職者と対話し、それぞれの経歴や希望するキャリアについて話を聞くことができました。実際にミートアップイベントに参加してみて、いくつかのメリットを感じたそうです。

「通常の採用プロセスでは、履歴書や職務経歴書の情報だけで判断することが多いですが、ミートアップイベントでは実際に話してみることで、その人の価値観や仕事に対する姿勢を直接知ることができました。これは非常に有益な機会でした。

また、ミートアップの大きなメリットは、偶然の出会いがあることです。通常では会えないような方と短時間で複数名と話すことができ、思いがけないマッチングが生まれる可能性がある点も非常に魅力的でした」

ミートアップイベント後、興味を持った数名とカジュアル面談を行い、約1ヶ月間の採用プロセスを経て、最終的にバックオフィス担当としてAさんを採用することになりました。

「お話させていただいた方はどの方もとても魅力的でしたし、ミートアップイベントから約1ヶ月間という短期間でスピーディーに採用プロセスを進められたことも、効率的でよかったです」と西村さんは振り返ってくれました。

高いスキルだけでなく「自ら動くこと」が大切

2025年1月に入社したAさんは、すぐに人事労務、総務、経理等のバックオフィス業務の中核を担う存在となりました。

「Aさんは入社後すぐに人事労務だけでなく、総務や経理の業務もスムーズにこなし、組織全体の業務効率化を進めてくれています。ちょうど、入社直後に決算の時期が重なったのですが、これまでの経理業務の経験や知識を活かしながら、早速、様々な提案やアドバイスを行ってくれており、スキルの高さを感じました」

西村さんはAさんの高いスキルを評価する一方で、それ以上にオーナーシップマインドや自走性を持ち、「自ら動くこと」ができる人材であることが大切だといいます。

「今回のプログラムはリーダー層が対象だったということで、どの方も経歴的にも素晴らしい方が多かった印象です。ただ、私たちはスキルの高さだけでなく、自ら動くことができる人材かどうかということを重視しています。新しいカルチャーを積極的に持ち込んで、もっと会社をよくするために、経営陣に対してもきちんと自分の意見を言う、提案をすることができる、そんな人材を求めているのです」

実際にAさんは、リモートワークの活用により、フレキシブルな働き方を実現しつつ、経営層との密な連携を図りながら、自律的に業務を進めるだけでなく、新たに「広報もやりましょうか?」とさらに業務範囲を拡大していることです。

多様な人材で新しいモビリティ社会実現を目指す

同社は現在、7割以上が技術系のメンバーとなっていますが、バックオフィスをはじめとしてより多様な人材を増やしていきたいと考えているそうです。

「今後は、技術にそれほど詳しくないメンバーも増やしていきたいと考えています。なぜかというと、そのような方にも私たちがやっている取り組みやサービスをきちんと説明できるようになる、理解してもらうということが重要だと考えているから。『自分の親に説明できますか?』と技術者にもいっています」

また、Aさんが入ってくれたことで、以前よりも社内の会話量が増え、どことなく会社の雰囲気がよくなったように感じられるとのことでした。小さなことですが、このような変化も多様な人材がもたらすメリットなのかもしれません。

最後に西村さんに今後の事業展望や人材戦略についてお伺いしました。

「現在、新しいモビリティに関する国の規制や法整備が進んでおり、きちんとした組織体制を確立すべきフェーズにきています。私たちが目指すビジョンに共感し、新たな将来の夢に向けて、長い旅を一緒にしてくれる方、そして、会社の成長だけでなく、自分自身の成長を楽しんでくれる方とぜひご一緒したいと考えています」

今回のようなミートアップイベントへの参加をはじめとして、多様な採用を通じて人材を強化し、新しいモビリティ社会実現を目指す、そんなIntent Exchange株式会社の挑戦をWarisも応援していきます。

※本インタビューは2025年3月に実施したものです。

  • ■設立/2023年2月
    ■会社概要/
    Intent Exchange株式会社はモビリティとサプライチェーンの調整DXを実現するテクノロジースタートアップです。産業技術総合研究所や理化学研究所、NECのAI(人工知能)研究連携を通じて開発してきた自動交渉AIをコアとした事業化を推進しております。