Case Study

株式会社ハートビーツ

新規事業責任者の右腕として、プロ人材を起用。月40時間でマーケティング全般をリード

「プロフェッショナル人材の存在なくして、Kozutumiのマーケティングをこれほど円滑に進行することはできませんでした。本当にお願いしてよかったと思っています」

Customer profile

株式会社ハートビーツ
代表取締役 
藤崎正範様

サーバーの運用保守を代行するMSP事業を軸に、開発支援や受託開発サービスを提供する、株式会社ハートビーツ。SaaS型新規事業の立ち上げに際し、BtoCサービスのマーケティングを担える人材をお探しでした。Warisからは、新規事業開発支援に豊富な経験を持つプロフェッショナル人材のIさんをご紹介。マーケティング業務全般を幅広く担い、新規事業プロジェクトの推進に大きな役割を果たしています。

  • 課題

    • 新規事業の立ち上げにあたり、BtoCサービスの知見を持つ人材を探していた。
    • 既存の事業はプロパーのメンバーが中核となって担う一方、新規事業についてはスピード感を持って推進したいと考えていた。
  • 成果

    • 新規事業開発支援に豊富な経験を持つプロフェッショナル人材を採用できた。
    • プロフェッショナル人材が、事業責任者の右腕となりマーケティング業務を担当することで、円滑にプロジェクトを進めることができた。

技術力を磨き続けるプロフェッショナル集団が、多様な顧客のITインフラを支える

サーバーの運用保守を代行するMSP(マネージドサービスプロバイダ)事業を軸に、開発支援や受託開発サービスを提供する、株式会社ハートビーツ。卓越した技術力を持つプロフェッショナル集団が、上場企業から個人事業主まで、さまざまな顧客のITインフラを24時間支えています。

「当社のメンバーは、エンジニアが会社全体の8割にのぼります。当社でエンジニアとしてのキャリアをスタートしたメンバーもいれば、中堅エンジニア、ベテランエンジニア、さらには登壇や執筆実績も豊富なエキスパートまで、あらゆる技術レベルを持つエンジニアがいます。

未経験からインフラエンジニアを目指せる教育制度を設け、時間をかけてコンピュータサイエンスやサーバー保守の基礎を学ベる仕組みを整えていることが最大の強みです」と語るのは、代表取締役の藤崎正範さん。2005年、自身がインフラエンジニアとして創業して以来、ITエンジニアリングを極めることにこだわり、一緒に働くメンバーの成長を大切にしながら事業を拡大してきました。

メンバーは客先へ常駐することなく、100%自社内勤務で働いています。「チームとして互いに育て合いながら、技術力やコミュニケーション力を磨くことが重要だと考えています」と藤崎さん。経験を積むという観点から、若手メンバーも積極的に技術書やIT系雑誌への寄稿に挑戦し、エンジニアの約20%が、何らかの執筆経験を持っているそうです。

重要ファイル転送プラットフォーム「Kozutumi」プロジェクトに外部人材をアサイン

2021年春、ハートビーツ社で新たなプロジェクトがスタートします。ブラウザ上でファイルをやりとりできる転送プラットフォームサービスを、新規事業として開発することになったのです。

現在一般的に使われているパスワード付きzipファイルは、ファイルと一緒にウイルスを送ってしまうマルウェアが出回っているほか、情報漏洩のリスクも指摘されています。オンラインファイル転送サービスもありますが、無料の場合は広告が多い、ファイル名の送信記録が残せないなど、会社でオフィシャルに利用するためには課題も多いのが現状でした。

この問題を解決するため、同社では「内容証明ができる」ファイル転送サービスの開発に乗り出したのです。電子帳簿保存法では、電子データが原本であることを証明するため「タイムスタンプ」の発行が求められます。同社では、タイムスタンプを発行できる技術を独自に研究開発し、ファイル転送サービスとかけ合わせることで、安全にファイルを送受信できるサービス「Kozutumi(こづつみ)」をローンチすることを決めました。

「これまで当社が提供してきたサービスでは、IT企業や、企業内で働くエンジニアの方をターゲットにマーケティングをしてきました。一方Kozutumiは、IT業界以外の方、エンジニアではない個人の方にも広くご利用いただきたいサービスです。スピード感を持ってプロジェクトを推進するためにも、ノウハウや知見を持った人材を社外に求めたいと考え、周囲の人に相談を始めました」(藤崎さん)

社外取締役からのご紹介で、企業とプロフェッショナルな女性人材をマッチングするWarisの存在を知ったという藤崎さん。業務委託という形で必要な業務を任せられる点に興味を持ち、お問い合わせいただきました。

「当社のメンバーはほぼ正社員で、業務委託という形で外部の人材に仕事を依頼した経験がなかったので、当初は正直、不安な気持ちもありました」と藤崎さんは振り返ります。

Warisからご紹介したのは、新規事業開発支援に豊富な経験を持つプロフェッショナル人材のIさん。最初にオンラインで会話した際、藤崎さんはIさんのコミュニケーション力の高さに驚いたと言います。

「相手の言葉を的確に理解して受けとめながら、自分の意見もしっかりと伝えることができる。その場で『ぜひ来ていただきたい』と即決しました。Iさんの実績も踏まえ、まさに当社が求めている人材だと感じたのです」(藤崎さん)

事業責任者の右腕として、新規事業のマーケティング業務全般を担当

Iさんは現在、Kozutumi事業のマーケティング業務全般を、事業責任者である藤崎さんと手分けして担当しています。プレスリリースの準備やHPの構成、サービスのショップカード作りなどの実務から、プロダクトに対するユーザー視点でのフィードバックまで、業務内容は多岐に渡ります。

「Iさんはフリーランスとして他社の業務も請け負っているので、当社での稼働は月40時間程度です。40時間でここまで役割を果たしてくれるのか、と驚いています。

私自身は経営者としての業務があり、細かい部分まで手が回らないこともあります。そんなときにはIさんにお願いすると、私の意図を汲んでたたき台を作ってくれるので、とても助かっています。サービスについて、経験に基づいたフィードバックをしてくれるのもありがたいです。Iさんの存在なくして、Kozutumiのマーケティングをこれほど円滑に進行することはできませんでした。本当にお願いしてよかったと思っています」(藤崎さん)

Iさんがジョインしてからおよそ1年が経った2022年11月末、Kozutumiが正式にリリースされました。時には藤崎さんの壁打ち相手としてマーケティングをサポートしてきたIさんですが、実は、直接顔を合わせたのは一度だけだといいます。

「当社ではもともとリモートで働くメンバーが多く、Iさんも当初からフルリモートで参画しています。定期的にオンラインで話す機会も設けているので、やりにくさを感じることはほとんどないです。ふだん、メンバーがリアルな場で顔を合わせることが少ない分、集まるときにはめちゃくちゃ盛り上がるんですよ。Iさんとお会いしたときにも、皆で長時間会話が尽きませんでした」と藤崎さんは顔をほころばせます。

プロフェッショナル人材を柔軟に活用し、さらなる事業成長を目指す

仕事の成果が出せていれば、働く場所や雇用形態にはこだわらないというハートビーツ。

「2022年3月からは在宅勤務制度を正式導入し、メンバー全員が安定的にフルリモートで働けるようになりました。その結果、東北、関西、中国、九州など、地方在住のメンバーにも活躍してもらえるようになったのです」と藤崎さん。

リモートワークでもスキルアップのための勉強ができるよう、会社が技術書を購入して自宅に届けたり、ミーティングやslackを通じてコミュニケーションを促進したりと、新たなワークスタイルに対応するための取り組みも行っています。

さらなる事業拡大が見込まれる中、Iさんのようなプロフェッショナル人材を柔軟に活用していくことも検討しているそうです。

「Iさんの参画にあたり、外部人材への情報開示について、社内で若干の調整が必要でした。そういった点を含め、プロフェッショナル人材の活用がうまくいくかどうかの鍵を握るのは、やはりマネージャーの存在ではないでしょうか」と藤崎さんは語ります。

「新たな人材が加われば、当然、既存メンバーとの間で意見の違いも生まれるでしょう。そんなときも、プロジェクトのゴールや目指す場所を見失わずに議論を積み重ねていけば、プロフェッショナル人材の力を生かし、プロジェクトの推進につなげることができるのではないでしょうか」(藤崎さん)

今後は既存のMSP事業に加え、KozutumiのようなSaaS型の新規事業を複数立ち上げ、会社の成長を高めていきたいというハートビーツ。技術系のイベントやカンファレンスをスポンサードしたり、メンバーが運営スタッフをつとめたりと、IT業界全体を盛り上げるための活動にも積極的に参加しているそうです。

一緒に働く「人」を大切にしながら、IT業界の発展に貢献しようとする同社の歩みを、私たちも人材のご紹介を通じてサポートしていきたいと考えています。

※本インタビューは2022年12月に実施したものです。

  • ■設立/2005年4月15日
    ■会社概要/
    Webサービスのインフラにおける導入・設計・構築からサーバー管理、保守運用、開発支援やコンサルティングサービスなどを手がけるITインフラ企業