Case Study

株式会社インテグリティ・ヘルスケア

「成果意識」の共有により、スター選手に依存しないインサイドセールス体制を構築

「Tさんはもともと、目標に対してきちんと成果を出すという明確な意識を持っていました。成果意識を共有できているので、信頼してお任せしています。インサイドセールスだけではなく、セールスグループ全体のリーダーもつとめてもらうことになりました」

Customer profile

株式会社インテグリティ・ヘルスケア
SAS事業部 責任者
筒井寛和様

「ぬくもりのある医療を、100 年先も、ずっと。」をビジョンに、人とテクノロジーの融合で、医療の未来をつくることを目指し、2009年に設立された株式会社インテグリティ・ヘルスケア。2年前に立ち上げたSAS(睡眠時無呼吸症候群)のスクリーニング検査事業において、インサイドセールス人材の確保が急務となっていました。Warisインサイドセールス アウトソーシングを導入したことで、受注数が増え、社内の業務を整理し、分業制度を整えることにもつながっています。

  • 課題

    • 事業が拡大する中、インサイドセールスを担当できる人材の確保を急いでいた。
    • インサイドセールスの委託先は個人ではなく、安定して契約を続けられる企業にしたいと考えていた。
    • インサイドセールスとフィールドセールスの業務の境目が曖昧で、本来フォローするべき顧客への連絡が行き届いていなかった。
  • 成果

    • Warisインサイドセールス アウトソーシングを活用し、これまでフォローできていなかった見込み顧客にアプローチできるようになり、受注数が増えている。
    • インサイドセールスのみならずフィールドセールスにも外部人材を活用し、セールス全体をWarisチームに任せることができた。
    • 分業の体制が整ったことで業務がスムーズに回るようになり、責任者の筒井さんが実務に携わる必要がなくなった。

運送業の方々の健康と安全を守るSASスクリーニング検査を案内

医療機関と患者をつなぐ疾病管理システム「YaDoc」を提供する、株式会社インテグリティ・ヘルスケア。人とテクノロジーの融合で、医療の未来をつくることを目指し、2009年に設立された会社です。

<株式会社インテグリティ・ヘルスケア Webサイトより>

同社が2年前、新たなビジネスとして立ち上げたのが、SAS(睡眠時無呼吸症候群)のスクリーニング検査事業。眠っている間に呼吸が止まってしまうSASの潜在患者は、日本に数百万人いるとも言われています。SASの患者は、高血圧や糖尿病、認知症などのリスクが高まるほか、日常生活の中で、突然意識を失うような睡眠に陥ってしまうことがあります。特に運送業、運輸業などに携わる方にとっては、大きな事故につながりかねません。必要な方がSASの治療を受けられるよう、法人向けに検査を案内するのが、同社のサービスです。

「SAS事業部には、立ち上げ以来、セールス全体を掌握していた社員がいました。非常に優秀なスター選手なのですが、家庭の事情で一定期間お休みを取ることになり、急きょ、インサイドセールスの外注先を探していたんです」(SAS事業部・責任者の筒井寛和さん)

スター選手に依存しない体制を整えたい

インサイドセールスを外注するにあたり、筒井さんは「スター選手に頼るのはやめよう」と考えていたそうです。社員であれ外部の人材であれ、能力の高い個人に頼りすぎると、その人が何らかの事情で仕事を続けられなくなった場合、再び業務全体が回らなくなる可能性があります。スター選手の属人性に頼るのではなく、ともに仕組みを構築し安定したサービスを提供し続けられるように、企業という軸で筒井さんは外注先のリサーチを始めました。

「どんな人でも、個人の事情で仕事を続けられない状況になる可能性はあります。セールスチームビルディングやアサイン、仕組み構築も含め、一貫して企業にお願いできればありがたいという思いもありました」(筒井さん)

検索やSNS投稿、紹介などさまざまな方法で委託先を探すうち、筒井さんは「Warisインサイドセールス アウトソーシング」に出会ったそうです。

複数の企業に問い合わせをした上で、最終的にWarisに決めたのは「一番しっかりインサイドセールスをしてくれたのがWarisだったからです」と筒井さんは言います。当時のSAS事業部は、インサイドセールスを担当できる人材を急いで探している状態。人材を提供する側から見れば「今すぐ契約に至りそうなお客様」です。その筒井さんに対して、もっとも適切なタイミングで状況確認やフォローの連絡が入ったのが、Warisだったのだそうです。

ハイスキルな人材が多いのも、Warisの特徴。ご登録者の中には、豊富な経験やスキルを持っているものの、育児やパートナーの転勤などの理由から、やむを得ずキャリアを中断していた女性の方も少なくありません。「登録者の社会人経験やスキルなど、ベースがしっかりしていることも、依頼する上で安心材料になりました」(筒井さん)

Waris人材の「成果意識の高さ」が頼もしい

Warisからは、インサイドセールスの経験が豊富なディレクターのTさんと、メンバーのFさんをチームでご紹介。インサイドセールスの立ち上げから運用まで、全面的にサポートすることになりました。

「事業が急拡大しているフェーズなので、当初は社内でも、インサイドセールスとフィールドセールスの業務が分離していない状況でした。まずは誰がどの業務を担当するかという役割の範囲を決めたり、進捗管理をするための仕組みを整えたりするところからスタートしました」と筒井さん。

筒井さんは、おもにディレクターのTさんとzoomやslackでやりとりしながら仕事を進めています。日々の業務の中で、Tさんの「成果意識の高さ」に頼もしさを感じているそうです。

「Tさんはもともと、目標に対してきちんと成果を出すという明確な意識を持っていました。コロナ禍でリアルなコミュニケーションが減っていますが、成果意識を共有できているので、信頼してお任せしています」(筒井さん)

受注数が増え、社内の分業体制が整った

筒井さんは以前から、セールス全体の司令塔を集約し、コミュニケーションロスを減らし生産性を高めたいと考えていました。Warisに委託したインサイドセールス業務が軌道に乗り始めたころ、もともとフィールドセールスを担当していた社内のメンバーが卒業することに。そこで、フィールドセールスも含めセールス全体をWarisのチームに任せようと決めました。

「正式な肩書きではありませんが、Tさんには、セールスグループのグループリーダーをつとめてもらうことにしました。Fさんにはインサイドセールスに加え、フィールドセールスも担当してもらうことになります。当社の『顔』としてより良い環境で業務にあたれるよう、商談用のヘッドセットとリングライト、外付けカメラをご自宅にお送りしたところです」と筒井さんは言います。

TさんとFさんがジョインしたことで、これまでフォローできていなかった顧客にもアプローチすることができ、受注数が増えているといいます。さらに分業の体制が整ったことで、「以前は私自身がセールスの実務に携わっていたのですが、今ではお客様とのメールのやりとりを確認する程度で、私が入らなくても業務が回るようになっています」(筒井さん)

目に見える成果だけでなく、社内の業務を整理し仕組みを整える上でも、外部人材を活用したことが功を奏しているようです。

Waris人材は「成果と対価の関係」に意識が向いている方が多い

SAS事業部では従来の事業に加え、運送業、輸送業に従事する方の健康を守るための新事業を始めることになりました。新しい事業のテストマーケティングでも、Warisからご紹介した別のプロフェッショナル人材、Iさんが筒井さんの右腕となって活躍しています。

「現在はIさんに、サービス内容を説明する営業資料の作成などをお願いしています。何もないところから仕組みを整え、具体化させていく抽象度の高い仕事ですが、コミュニケーションが丁寧で『ちゃんとしている』ので、やりにくさを感じることはないですね」(筒井さん)

外部の人材を積極的に活用しているインテグリティ・ヘルスケア社。どんな点にメリットを感じているのでしょうか。

「正社員か外部人材かというような、雇用形態へのこだわりがあるわけではないんです。個人的な考えですが、複数の職場を経験し、業務委託でプロフェッショナルとして働いている方は『成果を上げ対価を得る』という、成果と対価の関係に意識が向いている方が多い印象があります。成果という点で目的を共有できるから、話しやすいのだと思います。

もちろん、正社員には正社員の、外部人材には外部人材の役割があります。この1月にはスター選手が復帰しますし、それぞれの役割をしっかり定義した上で、これからも積極的に外部の人材を活用していきたいですね」と筒井さんは語ります。

SAS事業部では今後、運送業向けのビジネスの幅を広げるだけでなく、SASスクリーニング検査をほかの業界にも広げることで、ビジネスパーソンの生産性向上に貢献していきたいと考えているそうです。

人とテクノロジーの融合で、医療の未来をつくることを目指し、進化を続けるインテグリティ・ヘルスケア。事業はもちろん、働き方や人材活用についても既存の枠にとらわれないことが、同社が壁を越えて成長し続ける鍵になっているようです。

※本インタビューは2021年12月に実施したものです。

  • ■設立/2009年10月
    ■会社概要/「ぬくもりのある医療を、100 年先も、ずっと。」をビジョンに、人とテクノロジーの融合で、医療の未来をつくることを目指したメディカルテック企業として、全ての人が安心して暮らせる社会の実現に取り組んでいます。
    ICTの先端技術と医療ノウハウを組み合わせ、医師と患者の双方向のコミュニケーションを深めながら一層の診療の質の向上に寄与するシステム開発やSAS(睡眠時無呼吸症候群)事業の一つにスクリーニング検査案内があります。