Case Study

スリール株式会社

企業ミッションと営業効率化。両立の最適解を探るインサイドセールス

「私たちの想いや状況を理解した上で戦略を立て、実際のセールスに生かしてくれる、Warisの人材は心強いパートナーです」

Customer profile

スリール株式会社
セールスマネージャー
喜多村佳美様

女性の活躍推進を阻む社会課題の解決を目指し、2010年に創業したスリール株式会社。ダイバーシティ推進の機運が高まる中、企業からの問い合わせが増え、組織を成長させる必要を感じていました。Warisインサイドセールス アウトソーシングを導入したことで、新規契約など目に見える成果に加え、今後やるべきことを洗い出し、組織のあり方を考えるきっかけにもなっています。

  • 課題

    • ダイバーシティをめぐる社会環境が変化する中、女性活躍を皮切りにダイバーシティを推進したい企業からの問い合わせが増え、新たなメンバーを迎える必要性を感じていた。
    • さらに多くの企業の課題を解決できるよう、組織のあり方を見直し、ビジネスの基盤を整えたいと考えていた。
    • 専業で営業を担当するメンバーがいなかったため、最初から最後まで一人の担当者がフルコミットでプロジェクトを担当しており、同時に進められる件数に限りがあった。
  • 成果

    • Warisインサイドセールス アウトソーシングを活用し、新たな顧客との契約や、フィールドセールスに引き継ぐ案件の増加など、目に見える成果が出始めている。
    • 新たにクライアントとなる企業と出会うために何をしなければならないのか、社内でやるべきことの洗い出しにもつながった。
    • 会社が成長するフェーズで外部人材を受け入れたことが、組織のあり方を考え、変化を起こすきっかけにもなっている。

「自分らしいワーク&ライフ」の実現を目指すソーシャルビジネス

女性の活躍推進に取り組む企業に対し、コンサルティングや研修など人材育成プログラムを提供するスリール株式会社。女性活躍推進を阻む「両立不安」という社会課題の解消を目指し、2010年に設立された会社です。

男性育休の義務化、コーポレートガバナンス・コードの改定など、ダイバーシティをめぐる社会環境は大きく変化しています。多くの企業が女性活躍に注力する中、スリールにも、女性活躍を皮切りにダイバーシティを推進したいという企業からの問い合わせが増え、新たなメンバーを迎える必要性を感じるようになったそうです。

「スリールはもともと、社会課題を解決したいという強い思いを持ったメンバーが集まる会社です。11年間、『自分らしいワーク&ライフの実現』というミッションに重きを置いて事業を展開してきました。時代の変わり目であるこのタイミングで、さらに多くの企業の課題を解決できる体制をつくるため、組織を成長させ、ビジネスの基盤を整えたいと考えました」(同社セールスマネージャーの喜多村佳美さん)

インサイドセールスをプロ人材にアウトソース

当初、スリールには専業で営業を担当するメンバーがいませんでした。問い合わせがあった企業に対し、最初から最後まで、一人の担当者がフルコミットでかかわっていくスタイルでプロジェクトを進めていたのです。

まずセールスのやり方を変えていこうと考えた同社では、営業コンサルタントに相談。インサイドセールスとフィールドセールスを分けることになりました。中でもインサイドセールスについては、コンサルタントの推薦もあり、かねてから存在を知っていた「Warisインサイドセールス アウトソーシング(BPOサービス)」を活用しようと決めたそうです。

「自社でも採用募集はしていましたが、なかなか出会いの創出ができずにいました。社員だけで難しい部分は、外部のプロ人材の力を借りようと思ったのです」(喜多村さん)

Warisインサイドセールス アウトソーシングでは、経験豊富なハイスキル人材が、インサイドセールスの立ち上げから運用までをチームでサポートします。スリールの場合、まずは同社のコアメンバーとコンサルタント、Warisの担当者が一同に会し、今のスリールにどんな人材が必要なのか、ディスカッションするところからスタートしました。

「Warisの担当者には、私たちの考えていること、抱えている課題もすべてお伝えしました。スリールの想いや組織の特徴も理解した上で一緒に考えてもらい、メンバーの一員のように感じています」と喜多村さんは言います。

新規契約に加え、これからやるべきことが見えてきた

ミーティングで課題感を共有したのち、Warisからは営業経験が豊富なTさんと、人事領域に知見のあるMさんをチームとしてアサイン。Tさんがディレクターとして戦略を立て、Mさんがメンバーとして企業へのアプローチを担当することになりました。

2人はまず、業務が忙しくて定期的な連絡が取れていなかった、いわゆる「休眠顧客」のリストをもとに1社ずつメールを送りました。反応を見ながら追加で電話をかけるなど、細やかなやりとりの結果、今ある企業のリストだけでは営業先として不十分だということがわかり、新たな顧客を開拓するための戦略立案につながりました。

「Tさんは営業のプロフェッショナルとして、非常に的確なディレクションをしてくれます。当初はインサイドセールスだけをお任せしていたのですが、現在ではフィールドセールスについても、商談の前後にアドバイスをしてもらうなどセールスコーチのような存在になっています。Mさんはスリールの顧客となる人事担当者の気持ちがわかっていて、工夫しながら丁寧なコミュニケーションをとってくれるので、安心してお任せしています」(喜多村さん)

Warisインサイドセールス アウトソーシングの導入から7ヶ月あまりが経ち、大手企業との新たな契約や、フィールドセールスに引き継ぐ案件の増加など、目に見える成果も出はじめています。

それに加えて喜多村さんは、社内の営業スタイルの変化を実感していると言います。「まだトライ&エラーの段階ですが、新たにクライアントとなる企業と出会うため何をしなければならないのか、社内でやるべきことが明確になってきました」

多様な働き方を受け入れながら成長できる組織をつくりたい

外部のプロフェッショナル人材にセールス業務の一部をアウトソースすることは、スリールにとって初めての経験でした。難しさを感じる場面もあったのではないでしょうか。

「スリールはミッション型の組織です。新たなメンバーを迎える際も、ミッションを実現するため一緒に走ることができる人材かどうかを何よりも大切にしてきました。意思決定をするときには、全員の意見を聴きながらその場で決めていきます。

共通の目的に向かってフルコミットしている社員だけのときはそれでもよかったのですが、TさんとMさんにとっては、目に見える成果を出していくことがミッションです。『意思決定者がしっかりジャッジしてほしい』という思いもあると思います」と喜多村さん。「そんな中でも、Tさんは私たちの想いに耳を傾け、受けとめた上で具体的な戦略を立ててくれるありがたい存在です」

多様な人材を受け入れて組織を成長させていく局面では、従来のやり方を変えなければならないこともあります。「業務をアウトソースするにあたって、どのように場を整え、すり合わせていくのか、私たちにとっても今後の課題だと感じています。ゆくゆくは、多様な働き方を受け入れながら成長できる組織をつくっていきたいです」と喜多村さんは言います。

メンバーが増え、会社の規模が大きくなっていくフェーズで外部人材を受け入れたことが、同社にとって組織のあり方を考えるきっかけにもなっているようです。

ミッションの実現と、営業の効率化を両立する

インサイドセールスを外注する際、売り上げをつくることはもちろん大切です。しかし、効率を最優先し、リストをもとに淡々とコンタクトをとるだけでは、特にスリールのようなミッション型の企業の場合、肝心な「想い」をとりこぼしてしまう可能性もあります。

「私たちは、クライアントとなる企業の方と世界観を共有し、より本質的な関係性を築いていきたいと考えています。そういった意味で、私たちの想いや状況を理解した上で戦略を立て、実際のセールスに生かしてくれる、Warisの人材は心強いパートナーですね」と喜多村さん。「特にこれからステップアップしていきたい小さな企業には、相談先としておすすめしたいです」

女性の活躍推進を起点に、「どんな制約があっても、誰もがありたい自分を実現し、自分らしく生きていける社会」の実現を目指すスリール株式会社。創業時の想いを守りながら、大きく羽ばたこうとしている同社の進化に、私たちはこれからもパートナーとして伴走していきたいと考えています。

※本インタビューは2021年11月に実施したものです。

  • ■設立/2010年11月
    ■会社概要/企業向けコンサルティング・研修、ライフとキャリアのデザイン教育(ワーク&ライフ・インターン運営)、個人向けセミナー開催などを手がける人材育成企業。