Case Study

株式会社ノースサンド

エグゼクティブ人材活用事例:社外取締役、女性活躍のロールモデルとして、専門性の高い「Waris エグゼクティブ」の人材を登用

「社外取締役としてWarisから紹介された楠本さんは、これまでさまざまな領域で得てきた知見を生かし慣習や価値観にとらわれない意見をくれるため、取締役会の活性化につながっています」

Customer profile

株式会社ノースサンド
専務取締役 小久江 省隆様

「人」にフォーカスを当てたコンサルティング会社として、新規事業立案から業務改革、IT戦略立案・導入に向けた支援までをワンストップで提供する株式会社ノースサンド。社外取締役として、また女性リーダーのロールモデルとして活躍できる人材を、という同社からのご要望に対し、大手上場企業のマーケティング顧問やアドバイザーを務めるほか、役員として企業経営にも携わったことのある楠本さんをご紹介。取締役会の議論の活性化や従業員のキャリア開発支援において、その活躍が期待されます。

  • OBJECTIVE 解決したい課題

    • さらなる事業拡大に向け、取締役会の議論をこれまで以上に活性化させたかった。
    • 女性従業員がさらに活躍できるよう、女性リーダーのロールモデルとなる人材が必要だった。
  • BENEFIT 得られた成果

    • マーケティング顧問やアドバイザーとして自身でキャリアを切り開き、また役員として企業経営にも携わったことのある楠本さんを社外取締役として登用することができた。
    • 楠本さんはこれまでさまざまな領域で得てきた知見やマーケティングの専門知識を生かし、取締役会においても新たな視点を提示。

「人」を強みに、企業の業務改革やプロジェクトマネジメントを支援

「人」にフォーカスを当てたコンサルティング会社として、新規事業立案から業務改革、IT戦略立案・導入に向けた支援までをワンストップで提供する株式会社ノースサンド。コンサルティングの「スキル」だけでなく、ビジョンやミッション、コアバリュー、「8RULES」と呼ばれる行動指針への共感など「カルチャーフィット」を重視している同社は、顧客・従業員の高い満足度を得ながら躍進を続けています。

「当社はデジタルコンサルティング、ビジネスコンサルティング、ITコンサルティング、プロジェクトマネジメントの4領域で事業を展開しており、特にプロジェクトマネジメントにおいてその強みを発揮しています。クライアント企業のさまざまな部門や関係者間において、当社が橋渡しとなり全社横串を刺した仕組みを構築することでプロジェクトを推進しています」と同社専務取締役 最高財務責任者(CFO)コーポレート本部長 兼 社長室長の小久江省隆さんは話します。

「働きがいのある会社」に7年連続、「社員エンゲージメント」が高い企業として4年連続で認定されるなど、働きやすい環境が整っており従業員一人ひとりのモチベーションや帰属意識が高いのもノースサンドの特長です。コアバリューに掲げる「Joby:自分が仕事を楽しみ続ければ、周りに人が集まってきて、もっと大きくて楽しい仕事ができる」という言葉の通り、2015年の創業以来、多くの仲間が同社に参画し従業員数は1,000人を超えるまでに成長しました。

人材の起用ではスキルよりもカルチャーマッチを重視

そのスピード感と情熱を武器にさらなる成長を目指している同社。「そのための一つの手段として、取締役会に新たな視点を組み込み、議論を活性化させていく必要があると思い、社外取締役のポジションを担える人材を探しはじめました。社内で出たアイデアを多角的に検討・実行していくにあたり、こうやったらもっと上手くいくとか、こういうリスクが考えられるといった意見をコンサルやIT業界の慣習や価値観にとらわれずに述べてくれる人材を求めていたのです」(小久江さん)

さらに、組織のジェンダー・ダイバーシティ強化に向けて、今回の採用では「女性人材」に的を絞ったそうです。同社全従業員の男女比率は、女性の割合が年々増加しているものの、男性が約75%、女性が約25%。管理職では、男性が約90%と多く、女性は10%程度。「コンサルティング業界は、『長時間労働があたりまえなタフな職場』という固定観念からか、ややもすると男性社会になりがちなため、そうしたところに一石を投じたい想いもありました。働き方改革などで、業界の環境やあり方は変わりつつあり、当社も性別に関わらず従業員一人ひとりが働きやすい職場づくりに注力しています。しかし、管理職となると、一般的に言われているように、『イメージが湧きにくい』という声があります。そこで、女性がリーダーシップを発揮するロールモデルを構築し、それを社内外に発信していきたいと考えるようになりました」と小久江さんは振り返ります。

昨今、経営における意思決定層の多様化の観点から女性役員登用への社会的要請が高まっているものの、その候補者人材は限られており、ダイレクトリクルーティングには限界があります。そんな中、企業とプロフェッショナルな人材をマッチングするWarisの存在を以前から知っていたという小久江さんから、女性役員の人材紹介を行う「Waris エグゼクティブ」に関するお問い合わせをいただきました。

ご依頼を受け、Warisからは最初に10人ほどの候補者をご紹介しました。「候補者の経歴やスキルをみながら、自社に足りない点を埋めてくれるという観点で絞り込みを行いました。最終的に4人と面談を行い、その際には当社のありのままを知ってもらおうと着飾ることなく実態をオープンに話しました」と小久江さん。

その裏には、スキルマッチよりもカルチャーマッチを重視したいという同社の強い想いがありました。ノースサンドのビジョンやミッション、コアバリュー、「8RULES」と呼ばれる行動指針を候補者に共有し、自分たちが大切にしている理念や文化に共感してもらえるかが人材選びの最終的な決め手だったといいます。
 

社外取締役として、女性リーダーのロールモデルとしてプロ人材の知見を活用

Warisからご紹介した楠本さんは、大手消費財メーカーにてマーケティングを手がけた後、20年にわたり大手上場企業を中心にマーケティング顧問やアドバイザーを行うほか、ビジネススクールの講師を務めるプロフェッショナル人材です。ブランディング・戦略立案、企画開発業務、仕組みづくりなどを強みとし、近年では再生医療ベンチャー企業の取締役マーケティング責任者を務めるなど、役員として企業経営にも携わっています。

「実際にお会いしてみると人柄も良く、自分の得意分野を把握しているだけでなく、どんな領域で当社に貢献できるか明確なビジョンをお持ちでした。さらに、私たちが大切にしている理念や文化にも深く共感してくださいました」と小久江さん。

楠本さんは現在、社外取締役として月1回の取締役会に出席。そこで議論される同社の事業方向性や戦略・施策について、これまで得てきた知識や経験をもとに新たな視点を提示しています。

「私たちの業界では当たり前と思っていることでも、外から見たら疑問に思うこともあるはずです。そういった素朴な疑問や気づきを率直に共有してもらえるのがありがたいですね。IT以外のさまざまな領域で、多くのプロジェクトを手がけてきた楠本さんだからこそ見えるものがあると思います」(小久江さん)

楠本さんは、消費者/顧客調査なども強みとしており、これまで手がけてきたインタビュー/モデレーター数は1,500人以上。「マーケティングのプロとして、顧客目線でインサイトを提供してもらえるのも助かっています。今後も、当社がこのスピード感を失わずに成長していくためにはどうすべきか。さまざまな切り口で議論するための材料や視点を提供してくれることを期待しています」と小久江さんは続けます。

社外取締役である楠本さんが取締役会で活発な議論を行うためには、対面でのコミュニケーションや情報共有を今後さらに強化していく必要があるといいます。

「取締役会は月1回の開催であるため、接点がそれだけだとどうしても距離感が出てしまいます。会う頻度を増やしたり、社内で共有している情報を楠本さんにもお渡ししたりするなど、意識的にコミュニケーションを図ることで、より有意義な話し合いができるのではないかと考えています」と小久江さん。

取締役会での議論や意見をより本質的なものにしてくために、楠本さんには同社への理解をさらに深めてもらうことが重要だと考えているそうです。

「例えば、ノースサンドの場合、『人』への投資を最重視しており、社員旅行や全社員集会・懇親会などをかなり頻繁に実施しています。このように対面でのコミュニケーションを大切にしてきた結果、従業員のエンゲージメントが向上し、それが中長期的に会社の利益につながっているからです。楠本さんが、これまでの知識や経験に加えて、当社のこうした特長を踏まえた上で提案してくれるようになれば、より良い方向へ議論を導くことができるのではないでしょうか」

社外取締役の業務を通じてコンサルティング業界やノースサンドのことを学んでもらいながら、今後は従業員との接点も増やし楠本さんの知識や経験を社内に伝播させていくことも見据えているといいます。

「女性従業員がキャリアを築く上でのロールモデルとして、楠本さんの考えや経験を共有してもらい、社内におけるキャリア開発の活性化に役立てていきたいです。Warisのご担当者は、人材紹介にとどまらず、紹介した方をどう活用していくかまで、当社のことをよく理解した上で提案してくれるので助かっています」と小久江さんは話します。

創業時から大切にしている「人」を基軸とした運営でさらなる事業拡大へ

2025年に創業10周年を迎えるノースサンド。これまで手がけてきたデジタルコンサルティング、ビジネスコンサルティング、ITコンサルティング、プロジェクトマネジメントといった4領域で事業をさらに安定化・成長させ、コンサルティング会社として確固としたポジションを築くことが目下の課題だといいます。

「組織の規模が拡大しても、創業時から大切にしてきた『人にフォーカスした事業運営』を続けていくことが目標です。対面でのコミュニケーションが活性化する仕組みづくりを継続的に行い、経営層から現場で働く従業員一人ひとりまで全員が同じ方向を向いて真摯に取り組んでいけばさらに大きな成長を遂げられると確信しています」と小久江さんは話します。

直接顔を合わせることを大切にしている同社ですが、一方で従業員のライフステージや業務内容に合わせた柔軟で多様な働き方も推進しています。育児や介護をしている従業員はリモートワークと出社を上手く組み合わせながら働いていたり、業務内容によっては始業・終業時間の繰り上げ・繰り下げを行ったりしているそうです。

「人」を大切にしている同社だからこそ、その声に耳を傾け、成長フェーズごとに最適な制度・仕組みを整えているといえます。

「私たちは自社のことを敢えて『ITコンサル』と位置づけないようにしています。ノースサンドの事業の本質はあくまでも『人』。いずれは、そこを基軸に事業を展開していくことも視野に入れています」と今後の展望を聞かせてくれた小久江さん。従業員やクライアントなど関わる人たちの力を最大限に生かしながら、DXをはじめ組織が抱える課題を解決する伴走者として成長を続ける同社をWarisも応援し続けていきます。

※本インタビューは2024年5月に実施したものです。


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【Warisエグゼクティブご登録者インタビュー】
Warisがご紹介した株式会社ノースサンド 社外取締役 楠本美砂様のインタビュー記事
「人とのつながり」がキャリアと自分を創る ~会社員独立後、様々な業界を経験し、専門性を高め経営に生かす女性役員のこれまでとこれから~
https://waris.co.jp/23773.html

  • ■設立/2015年7月
    ■会社概要/
    事業/IT戦略立案や各種プロジェクトマネジメント、最先端テクノロジーの導入支援までワンストップでサービスを提供するコンサルティングファーム。「世界をデザインする」というビジョンを掲げ、クライアント目線のきめ細やかな気配りで、クライアントが本当に求めていることは何かを追究し、本当に価値のある成果を提供している。