企業の人材活用戦略とは?~外部プロ人材活用が企業の事業成長を加速する~
Waris共同代表の田中です。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4月初旬から全国的に出されていた緊急事態宣言は解除されましたが、引き続き予断を許さない状況が続いています。
私たちの日々の生活や働き方も、大きな変化を迫られています。
こうした状況をふまえ、企業における今後の人材活用がどうなっていくのか、今日は考えてみたいと思います。
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コロナ禍で「企業に起きた変化」とは?
まずは新型コロナウイルスの感染拡大(いわゆる「コロナ禍」)により企業側に起きた変化を見ていきましょう。
最も顕著な変化は「テレワーク(リモートワーク)の浸透」です。
パーソル総合研究所が緊急事態宣言(全国7都府県)後のテレワークの実態について全国2.5万人規模の調査を行ったところ、テレワーク実施率は全国平均で27.9%、東京都に限れば49.1%がテレワークで働いています。
そして、1か月でテレワーク実施率が全国平均でほぼ2倍になったという驚きの結果が出ています。
9割の企業が「テレワークを継続」
日経新聞が100社以上の国内主要企業の社長に実施したアンケート結果によれば、「テレワークを継続する」と回答した企業は9割にのぼり、また6割がテレワークに必要な設備など、デジタル化への投資を増やすと回答しています。
すでに各種報道にもあるように、ツイッターは新型コロナウイルス対策として導入したテレワークを恒久的に認めるそうですし、フェイスブックやグーグルも現在のテレワークを今年末まで続けるとのこと。
日本の大手企業でも、日立製作所が緊急事態宣言解除後の新常態(ニューノーマル)を見据え、在宅勤務を標準とする働き方を発表し、話題になっています。
このように、日本においても急激に広まったテレワークは、今後も働き方のひとつの形として社会に定着していきそうです。
採用・育成も進むオンライン化
そうした場合に、企業の人材活用においてどんな変化が起きるのか?
大きな変化は「採用も育成もオンライン化していく」ということ。
実際、人材紹介大手のジェイ エイ シー リクルートメントが4月下旬に顧客300社以上に対し実施した調査によれば、オンライン面接を実施している企業は全体の7割に達しています。
当然、入社後の教育・育成もオンラインで実施されるケースが増えていきます。
成果にコミットできる自律性高い人材を活用
では、オンラインベースで業務を進めるにあたり、求められるのはどんな人材でしょう?
それは「成果にコミットできる自律性が高い人材」。
私たちWarisは創業以来8年にわたりリモートワーク中心で事業を続けてきました。
小さな会社ではありますが、業績も伸びています。
そんな私たちがリモート中心で組織を運営していくうえで大切にしているのが「成果で評価する」ということです。
(株式会社Waris主催「リモートワーク勉強会」資料より)
リモートワーク中心である以上、物理的な距離があり、お互いの姿が「見えない」状態で仕事をせざるをえません。
そんなときにその人の仕事ぶりを評価する場合、目に見える「成果」に重きをおくことが重要になります。
となると「成果にコミットできること」そしてそれに向けて「自律的に動ける」人材が組織には必要です。
成果を出せる外部プロ人材のニーズが高まる
そこで、with/afterコロナ時代の人材活用においてニーズが高まるのが外部プロ人材すなわちフリーランスだと私たちは考えています。
フリーランスはもともと豊富な経験と専門性を持つプロフェッショナル人材で、成果にコミットする働き方であることから、リモートで働く人たちが少なくありませんでした。
私が理事を務めるフリーランス協会で実施した調査(※1)によれば、半数以上のフリーランスがコロナ前からテレワークを活用して仕事をしていました。
(※1:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「コロナ禍でのフリーランス・会社員の意識変容調査より)
この結果だけ見ると、「それはエンジニアやデザイナーなどもともとオンラインで業務が完結しやすいIT・クリエイティブ職種の人が多いからではないか?」と思われるかもしれませんね。
しかし、広報・マーケティング・人事などの(非クリエイターを中心とする)ビジネス系フリーランス人材のマッチングを行う私たちWarisのご登録者アンケート(以下参照)でも、7割以上のフリーランスがコロナ前からテレワーク中心で業務を行っていることがわかっています。
テレワークとフリーランス人材との相性は良いですし、リモート環境下で確実に成果にコミットできるプロフェッショナリティあふれるフリーランス人材の必要性は高まっています。
(2020年1月27日~2月7日実施 株式会社Warisご登録者アンケートより)
事業環境にあわせた柔軟な人材調達が必要
しかも、企業はこの先行き不透明な時代に、事業環境にあわせた柔軟な人材調達を行う必要があります。
先日もライオンが新規事業開発にたけた副業人材(フリーランス人材)を公募・採用するというニュースが報じられました。
事実、弊社でもコロナ禍に対応した新たなアクションのためフリーランス人材を活用されたい企業からのお問い合わせが入ってきています。
具体的にはECサイトの構築を含む、DX推進/デジタル化に向けた課題整理や業務改善、BtoB営業のオンライン化に伴うデジタルマーケティングやインサイドセールス、また新たな動きにあわせたコミュニケーション施策の立案・実行をになうPR人材のニーズなどが強くなってきています。
また、以前と比べてテレワークでの就業が可能な案件が増加してきており、コロナ禍における事業環境にあわせて、スピーディーに人材活用戦略を修正する企業様も増えてきています。
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コロナ後に副業やフリーランスの希望者増
もうひとつ興味深いデータがあります。
前述のフリーランス協会で実施した調査によれば会社員を対象とした調査項目でコロナ後に副業やフリーランスになりたい人の割合が大幅に増えているのです。
(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「コロナ禍でのフリーランス・会社員の意識変容調査より)
調査方法に違いがあるので単純比較はできないのですが、それでもコロナ後に回答者の66%が副業を、46.4%がフリーランス(個人事業主)を実際に行っていたり、今後の選択肢として考えたりしているというのは、非常に高い関心度合いです。
内閣官房が今年2月~3月にかけて行った統一調査によれば、現在日本国内のフリーランス人口は462万人(副業フリーランスふくむ)です。
今後テレワークの浸透や副業・兼業解禁の流れを受けて、ますますこうした人材は増えていくことが予想されます。
こうした外部のプロ人材(フリーランス)を上手に活用し、イノベーションを創出し事業を成長させることが、with/afterコロナ時代を生き抜く企業には重要なことだと感じています。
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