休眠顧客の掘り起こし~事例でわかる営業管理の見直し~

私たちWarisプロフェッショナルへのご要望で多いのが、休眠顧客の掘り起し。

商品・サービスをご購入もしくは検討を重ねてくれた顧客でも、その後も継続して購入・検討してくれるとは限りません。

特にBtoBビジネスでは、購入自体が次のタイミングまで時間がかかったり、高額だったりしますので、どうしても休眠顧客が増えてしまいやすくなります。

本記事では、休眠顧客開拓の有効性や掘り起こしの進め方、また、そもそも休眠顧客をできるだけ最小限にしていくための顧客マネジメントポイントについて解説します。

BtoBマーケ・インサイドセールスの業務委託にフリーランス活用!Warisプロフェッショナル


■この記事はこんな方にオススメです

・休眠顧客がたまってしまっており掘り起こしをしたい
・休眠顧客がそもそも溜まりすぎないようなセールスプロセスを設計したい
・顧客管理のサイクルをきっちり回せるインサイドセールス業務を立ち上げたい

▼目次
1. なぜ休眠開拓が必要なのか?
2. 休眠顧客を知る
3. 休眠顧客を掘り起こす
4. 休眠顧客を減らす
5. 休眠顧客掘り起し&顧客情報管理立ち上げ事例
6. 休眠顧客掘り起こしから顧客管理プロセスを見直そう

1. なぜ休眠開拓が必要なのか?

休眠顧客とは「過去少なくとも一度はコンタクトをしたことがあり、現状は何らかの理由で商談が動いていない顧客」のこと。

過去の営業行為を通じて定性的な情報を得られている可能性もあり、既に企業内に存在すする良質なリードリストといえます。

なぜ休眠顧客を開拓していくことが重要なのか?

コロナ禍を経て、対面での営業や名刺交換、リアルなイベントなどの機会は確実に減りました。

いっぽうでオンライン商談が当然となり、これまでは足を運ぶ必要があったセミナーなどにも自宅や職場からオンラインでウェビナーに参加できる、といった形で、気軽に情報を集めることができるようになっています。

こうした動きは、働き方をフレキシブルにしていく点では非常に大きなメリットがある反面、BtoBマーケティングの観点ではデメリットもあります。

簡単に情報収集ができてしまうため、いわゆるColdリード=「それほど関心が無い」「自社商品・サービスのターゲットになりにくい」リードの割合が増えてしまうのです。

Hotリード=「強いニーズがある」リードを見極め、育成する顧客マネジメントをしっかりルールを定めて運営していかないと、効率を下げるばかりか、営業現場が疲弊してしまうことになりかねません。

また、休眠開拓を通じて、新しいHotリードを生み出す可能性だけでなく、なぜ休眠に至ってしまったのかを把握する活動自体にも意義があります。

商材・サービスの改善ポイントが見つかるかもしれませんし、例えば競合他社を利用中であることが分かったとしても次のリプレイス時期が分かれば、その時に改めてアプローチしよう、といった次の営業戦略を立てる道筋が生まれます。

そのため、今は新規顧客の獲得よりも、休眠顧客に着目し掘り起こしをしていくことに、きちんとリソースを割くことが合理的であり、必要なタイミングと考えられます。

2. 休眠顧客を知る

① 休眠顧客を担当営業から剥がし企業資産にする

まず、「休眠顧客の定義」を決め、リストなどの形で可視化を進めましょう。

扱う商材によって単価や購入タイミングが異なるため、どのような状態の顧客を休眠顧客と呼ぶかは、企業ごとにルールを決める必要があります。

たとえば「最終利用日から1年」「最終購入日から3ヶ月」など、明確に期間を定めておけば管理がしやすいでしょう。

なお、「休眠顧客」の運用に課題がある企業の多くでは、担当営業が自分の担当顧客として休眠顧客を抱え込んでしまっているケースが少なくありません。

その理由は様々ですが、よくあるのは以下のような心理的抵抗感です。

・自分の担当顧客数が減ることへの抵抗感
・成約につなげられていない顧客が見える化されることに対する抵抗感
・担当顧客を仕分ける作業そのものに取り組む時間が無い、意義を感じられない

ですので、こうした点も踏まえながら、営業担当者のマインドを下げないように巻き込んでいく必要があります。

担当営業がすべての顧客に対して一律に対応するということはそもそも無理であること、休眠顧客を担当営業から剥がしていくことにより担当営業自身が、受注確度高い顧客に集中できる、といった、担当営業にとっても納得感のあるメリットを添えて、オペレーション化していくとよいでしょう。

② なぜ休眠しているのか分析する

休眠顧客とは「しばらく自社の商品・サービスを利用していない」顧客です。

どうしてこのような状態になったのか、原因がわからなければ有効な施策に結びつきません。

そこで、休眠顧客のリストが出来上がったら、以下2つの観点で確認してみてください。

■ これまでの商品・サービスの購入状況

具体的には「購入回数」「購入頻度」「1回あたりの購入額」「最後に購入があった時期」などが着目すべきデータになります。

もし回数が多く購入頻度や購入額が高いのであれば、その顧客は優良顧客だった可能性が高くなります。

そのためアプローチの優先順位は高くするべきでしょう。

逆に、購入に至らなかったり、最後に購入があった時期があまりにも前(数年前など)は再購入の可能性が低いため、アプローチ対象として外したり、メールマガジンの定期送付だけにする、などのナーチャリング分けを行うのが望ましいでしょう。

■ 購入をやめたきっかけ

それまでコンスタントに購入があったものが急に止まった場合「何が原因で購入をやめたのか」を調査することは大切です。

・商品サービスの機能や内容がニーズとミスマッチ
・競合敗北(競合へのスイッチング)
・価格が高い
・担当営業と合わない

などが主なきっかけとして考えられます。

どうして休眠に入ったのかを把握することで、それぞれの顧客に合わせたメッセージが発信できるようになります。

ただ、担当営業からのヒアリングだけでは正確な把握が難しい場合も多いのが実情です。

顧客の行動パターンから顧客の心理にどこまで正確に近づけられるかが、休眠顧客の掘り起こしをするカギとなるでしょう。

3. 休眠顧客を掘り起こす

休眠顧客の掘り起こしによく使われるのはメール配信です。

顧客の視点に立ち、顧客に合わせた内容を考えていきます。

例えば、商品・サービスの価格(値上げなど)がきっかけで購入が止まった顧客の場合、価格に不満を持っている可能性が高いです。であれば「価格メリット」が響く可能性が高いでしょう。

たとえば割引キャンペーンや割引クーポンなどをつければ、価格自体が下がるため興味を持ってもらいやすくなります。

また、商品・サービスの仕様変更や内容変更などがあり、内容自体に不満があると考えられる顧客には、事例をベースとした細かな商品説明や背景説明、コストメリットの説明が有効でしょう。

新しい活用方法の提案も、商品・サービスの魅力がより伝わりやすくなります。

具体的な不満がどうしても不明な場合は、アンケートなど、顧客の意見が直接聞けるツールなども考えられます。

ただ、何らかの理由で休眠している顧客ですので、メール配信に対する反応率はよほどのことが無ければ、普段のメールマーケティングよりも鈍いと考えて計画すべきです。

ただでさえビジネスパーソンのもとには、毎日大量のメールが届きます。

その中に埋もれず、開封してもらえるようなメール配信が重要ですし、同じアプローチ方法を繰り返していれば顧客が飽きてしまう可能性があります。

反応がなかった顧客はメール内容を変えてアプローチするか、メール以外のアプローチ方法の検討を進めましょう。

営業担当者が過去に集めた名刺や、過去の商談内容をもとに電話で近況を確認できるところは、直接電話という手段も有効です。

架電業務は専門性が高いため、件数が多い場合はアウトソーシングサービスを活用することをお勧めします。

そのほか、休眠顧客向けのウェビナー開催や、ホワイトペーパーのように営業色が薄く顧客メリットが大きいコンテンツを作りダウンロードを促す、広告を配信する、といったマーケティングアプローチも組み合わせていくとよいでしょう。

4. 休眠顧客を減らす

ここまで休眠顧客の掘り起こし方についてみてきました。

そのうえで、さらに「今後休眠顧客をこれ以上増やさない(増えてはいくが適切に管理でき、状況に応じたアプローチができている状態にする)」ために、日々のセールスプロセスにおいてどのような施策を講じることが望ましいか、ポイントを3つご紹介します。

① 顧客情報を適切に管理する

自社の顧客情報や商談が、以下のような状態になっていませんか?

こうしたデータが大量に溜まってしまう前に、定期的な管理フローの見直しや情報の欠け・誤りの補完をお勧めします。

・情報の更新がされておらず、ステータスが不明な会社がある
・会社名の表記が統一されていない
・過去のヒアリング内容が記載されていない
・退職者やNGフラグ(取引禁止など)の情報が入っていない
・顧客とのコンタクトが発生しているにもかかわらず、履歴が追える状態になっていない
・電話番号や担当者名など連絡をとるために必要な内容が記載されていない

 

② 顧客情報に「失注理由」と「ネクストアクション」の記録をしていく

SFA/CRMを使用している場合は、商談の失注ごとに、何が失注原因となったのかを記録していくことをお勧めします。

失注理由は商材・サービスの特性にもよりますが、例えばSaaS型商材・サービスですと以下の3択程度で設定するとよいでしょう。

・商材・サービスの内容や機能が合っていない
・購入タイミングが合っていない
・競合製品・サービスで決まった

失注理由はもちろん顧客の状況によって異なりますので、休眠顧客開拓に取り組む管理者からすればもっと細かく知りたいところではあります。

ただ、あまりに精緻にやりすぎると、実際に設定作業を行う担当営業に負荷がかかる可能性もあります。

日々の営業活動との折り合いをつけつつ、次にその顧客に対してどんなアクションをすればいいのか、仮説が立てられるレベル感で設定項目を策定すると良いでしょう。

また、失注理由だけでなく「ネクストアクション(次に取り組むべきこと)」まで設定できると、休眠顧客開拓活動の確度をより高めることができます。

SFA/CRMのなかには、商談の項目として「再アクション日」といったかたちで日付を設定しておくと、担当営業やインサイドセールス担当者へのタスク(ToDo)としてダッシュボードに出せる機能を備えていることがあります。

既にSFA/CRMを導入している状態であれば、こうした機能も上手に活用しながら、例えば3か月ごと・6か月ごと等の頻度と失注理由によってナーチャリング施策を設計、実行していくとよいでしょう。

 

③ カスタマーサクセスの導入

カスタマーサクセスの本質的な目的は、商材・サービスの購入に至った顧客に対し、そもそも「休眠をさせない」よう、購入後の製品活用ノウハウを積極的に提案したり、利用そのものに伴走したり、それらの活動を通じてアップセル提案など、LTV(顧客生涯価値)を高めることです。

カスタマーサクセスを設置することは、カスタマーケアをより能動的に実施していくという観点で、購買に至った良質な顧客の休眠化をできる限り減らすことにつながります。

休眠顧客が溜まってしまいがちな商材・サービスほど、導入を検討すべきでしょう。

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5. 休眠顧客掘り起し&顧客情報管理立ち上げ事例

■ 企業

大手企業・グローバル企業向け組織開発コンサルティングやワークショップ・研修等を提供するHRコンサルベンチャーA社

■ Warisインサイドセールスアウトソーシングで受託した業務

・休眠顧客リスト(約1900件)の評価選別(リードクオリファイ)を目的としたメール+架電によるアプローチ実務遂行
・良質なアポ創出に向けた丁寧なナーチャリング
・一連の実務を定点観測しつつ長期的な受注率拡大に向けた育成施策・戦略企画の伴走

■ 契約・体制

・業務委託契約
・契約期間:3ヶ月更新
・稼働量:月70時間~80時間程度(フルリモート)
・人員構成:ディレクター1名、メンバー1名

■ 業務のポイント

A社からは開口一番「過去3年分の休眠顧客があり、ほとんど手が付けられていない」というお悩みをご相談いただきました。
オンラインセミナーに参加しただけで名刺データが無くメールアドレスだけ、というデータや、逆に名刺しか無くCRMと同期を取れていないというデータも散見する状況でした。

組織開発という特性上、経営戦略や人事戦略を担う立場の方々が同社にとってのターゲットパーソンとなります。
そうした方々に、いざという時にA社を想起していただけるよう、休眠顧客開拓活動を通じてA社らしいセールスプロセスの立ち上げを伴走しています。

・休眠顧客リストを肩書役職などでソートし優先順位付け
・具体的な課題解決事例をフックとしたメールを代表者名義で送信
・コロナ禍でも着電率が比較的高い、携帯電話や直通電話を有する顧客を優先アプローチ(着電を通じて情報取得率を高めることを優先)

メールだけでもアポが取れるよう、件名や事例紹介の表現ひとつひとつをA社とも協議しこだわりながら作成しています。
また営業感満載な架電というよりは「ご状況のお伺い」として同社への発注意向・組織開発に関する柔らかなヒアリングを進めており、またこうした項目をCRMに実装。
結果、商談獲得率が導入前と比較して4%向上。今後のA社らしい顧客管理立ち上げにも、大きく貢献しています。

6. 休眠顧客掘り起こしから顧客管理プロセスを見直そう

休眠開拓のメリットは、Hotリードの創出だけではありません。

仮にアポにまで至らなくても、アクションしたことをしっかり記録することによって「情報」になることが大きなメリットです。

キーパーソンが異動されていたり、役割が変わっているというケースもあれば、すでに競合の商材を使用されていて、その更新タイミングが聞けたりするケースもあります。

「情報」が見えれば、次のアクションを立てる仮説になります。

Warisプロフェッショナルでは、BtoBマーケ・インサイドセールスの業務委託にビジネス系フリーランス活用をオススメしています。

1万人以上の登録者から独自の審査を通過した人材を企業の課題にあわせてアサインし、ざっくりとした課題相談から、要件定義、人材紹介までスピーディーにご提案可能です。

御社にとっての営業優先順位を判断するうえで、休眠している状態を情報に変換するその取り組み、ぜひ、Warisでお手伝いさせてください!

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