ペイギャップ(男女間賃金格差)を解消するためにリスキリングを活用しよう
Warisの藤見です。
令和5年度予算案では、岸田政権が掲げる「人への投資」方針に沿って、厚生労働省や経済産業省など関連する省庁で「リスキリング」に関する様々な事業が予算化されています。
それにより、厳しい状況に置かれている非正規女性を中心とする層には、好影響をもたらすことが期待されます。
M字カーブの解消とペイギャップ(男女間賃金格差)
私たちは、家庭事情(出産、育児、パートナーの海外赴任帯同等)により退職し、数年のキャリアブランクを経て再就職を希望する女性達の支援をおこなってきました。
誰もが知る大手企業に総合職として勤務し、いわゆる「元バリキャリ」であっても、3年以上のブランクがあると、日本企業における正社員選考では書類選考すら通過しない現実・・・。
その中でも正社員として責任ある仕事に就きたい、ゆくゆくは正社員として働きたいと願う女性たちを多く支援してきました。
私たちの取り組みの成果は微々たるものだったかもしれませんが、安倍前政権からの官民による様々な女性活躍支援の取り組みにより、日本全体での女性の就業率は確実に改善傾向(M字カーブ解消)にあります。
その一方で、新たに女性の正規雇用率の低下(L字カーブ)が新たな課題となっています。
前述の通り、家庭事情などでキャリアブランクのある女性の採用は正規雇用の道は険しく、非正規採用がメインとなってしまう背景もあります。
それらが国際的にも高い水準となっている、ペイギャップ(男女間賃金格差)を生み出す要因の1つとなっているのではないかと考えています。
出典:OECDデータを元にWarisでグラフ作成
リスキリングを通じたL字カーブの解消にむけて
日本企業においては、正規労働者と非正規労働者の間に大きな隔たりがあります。
任される仕事の内容、ストレッチな仕事への挑戦機会、意見の受け入れられやすさ等・・・なかにはネックストラップの色で、雇用形態を分けている企業もあるほどです。
非正規労働者が業務改善を提案しても「あなたにそこまでは求めていない」「ここからは正社員の仕事だ」と言われてしまいます。
どんなに強い精神力で前向きに取り組もうとする人であっても、日々こう言われ続けたらどうなるでしょうか。モチベーションは下がり、自分に価値を感じられなくなることは当然の流れでしょう。
わたし自身も非正規で働いていた期間がありますが、対等に話すことができないもどかしさを感じていました。
そして、氷河期世代の非正規女性、組織に属さない期間が長くなったフリーランスや専業主婦は、昨今の大手企業を中心とした「リスキリング」の機会からも溢れてしまいます。
この層に対し、リスキリングからの労働移動をいかに促し、ニーズの高い仕事に就き、自立へと導くかが今後の日本社会におけるあらゆる課題解決にも通じていくと信じています。
リスキリングプログラムで実現したいこと
私たちは、これまでWarisリスキリングにて様々なリスキリングプログラムを提供していますが、リスキリングでの学びだけではなく「仲間(コミュニティ)」「伴走者」「活躍の場」の3つが重要だと考えています。
キャリアブランクのある女性や非正規女性たちがリスキリングを経て社会で活躍してもらうためには、「学び」の提供だけでは不十分。
コミュニティの形成や伴走者となれるキャリアカウンセラーの育成や支援、そして企業での就業を通じた活躍の場の提供も並行して行う必要があります。
令和5年度の政府予算の中には、「人への投資」という文脈の中で、これらの支援に対するものも一部含まれています。
私たちはこれらも積極的に活用して、非正規やブランクのある女性のリスキリングにさらに力を入れていきたいと考えています。
Warisリスキリングは様々な企業とのパートナーシップによりプログラムを展開し、これらの取り組みを通じて、L字カーブ、そしてペイギャップの解消という大きな社会課題に取り組んでいきます。
今後のWarisリスキリングの取り組みにどうぞご期待ください!
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https://careershift.waris.jp/
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