本気で人的資本経営を目指す企業と一緒にTheory of Changeの世界を作りたい!
こんにちは。
Warisの藤見です。
先日、Warisリスキリング事業におけるTheory of Changeを発表しました。
「Theory of Change」とは、社会課題の解決を目指す企業や団体が、事業がどのように社会の変革を生み出し、インパクトを創出するかについて、課題の構造や原因と、解決のための手段や生み出す変化・法則等を表すものです。
日本の女性就業者のうち約半数以上が非正規雇用です(内閣府「男女共同参画白書 令和3年版」)。
非正規雇用は正規雇用より賃金が低いため、結果として日本女性の賃金は男性よりも低くなる傾向にあります。私たちはまず「男女間賃金解消」に向けた第一歩として、非正規女性をリスキリングプログラム提供~就労支援により成長分野への正規雇用へと引き上げていくことを目指しています。
世代格差は1.5倍!就職氷河期世代の女性に非正規雇用が多い理由
日本における女性の非正規雇用が多い理由は、正規雇用が長時間労働や転勤などの働き方を含むため、子育てや介護などの事情で柔軟な働き方を求めると正規雇用を継続することが難しく、非正規雇用を選ばざるを得ない現状があるからです。
企業における働き方改革は進展しており、若い世代においては結婚や出産後でも職場に復帰し、仕事と家庭の両立ができる環境が整ってきたと感じています。しかし、その一つ前の世代である就職氷河期世代は、卒業後のキャリア設計が難しい人も多い時代でした。また、ライフイベントにより退職するか、短時間で働く非正規雇用しか選択肢がありませんでした。
実際に「男女共同参画白書 令和3年版」の年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移でみても、25~34歳の女性の非正規雇用者率が34%であるのに対して、35歳~44歳の女性は50%、45~54歳の女性は57%と、世代によって約1.5倍もの差がある状況です。
就職氷河期世代の女性達の今
就職氷河期世代の女性達は、今、子供たちも成長しフルタイム勤務ができる状況、もう一度正規雇用として働きたいと願う人たちが多くなってきています。
「子育ても落ち着き、もう一度自分の人生を歩みたい」
そう話す彼女たちを日本企業はもっと活かし、活躍の場を提供すべきではないでしょうか。
・新しい学びへの前向きさ、ひたむきさ、それをやり切る粘り強さ
・働けることへの喜びから前向きなエネルギーを持っている
・様々な人生経験を経て得たメタ認知力
・自分で自分の機嫌をとることができる精神的安定
・多世代と関わることができるコミュニケーション力
・地域社会等で自然と培った多様性への理解や受容性
リスキリングプログラムを通じ、新しいスキルを身につけ、新しいキャリアを目指す彼女たちは若い世代とはまた違った魅力に溢れています。
これらに加えて、企業にとって魅力的なのは
・フルタイム可能
・仕事への本気度、熱意
・長く組織の中で貢献していきたいという思いがある
という点です。
若い世代が副業や起業などに関心を持ち、個人としての成長や独立指向を優先する傾向が大きくなってきた一方で(これはこれで素晴らしいことだと思います)、企業側の視点で見ると、若い世代の組織定着率やロイヤリティについての課題が大きくなっています。
そういう状況の中で、なぜ、人口ボリュームとしても多く、意欲溢れた就職氷河期世代の人材を日本企業は活かすことができないのでしょうか。
彼女たちの特徴をあげた時、これはどの企業も求める人材像ではないでしょうか。
本気で人的資本経営を目指す企業の皆様にむけて
岸田政権が掲げるリスキリングからの労働移動、賃金アップ施策において、個人側は非常に前向きで新しい学びに取り組む人は順調に増えていると感じます。課題は学びを経ても実務経験のない人を受け入れること、受け入れる体制が整っていない企業が多いことで、個人の学びに企業が追い付いていないところに人材の流動化が進まない原因があります。
また、終身雇用前提の制度が残り、年功序列、つまり若い年齢から経験を重ねないと任せる仕事、評価、年収が上がっていかない企業もあります。このような状況では、労働人口減少や少子化対策が急がれる日本において、個人の学びを活かせる「場」が存在せず、人材育成やイノベーションは起こらないまま経済低迷を加速させるだけのことになってしまいます。
日本企業の皆様には時代に合わせ、組織内の制度や受入れ体制、意識改革を進めていただきたいと思います。政府機関から出ている助成金なども上手に活用しながら、リスキリング人材の活躍の場を提供していただきたいのです。多様な年代、女性といったリスキリング人材活用の先駆者となり、人的資本経営、さらには企業価値向上を本気で目指す方々と、このTheory of Changeの世界を一緒に作っていけたらと考えています。
リスキリング人材で採用課題解決を目指したい、組織人材の流動化、イノベーション促進を加速させたいと考える企業の皆様、ぜひ、Warisへご連絡ください!
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