産休・育休・介護休の代替要員にプロ人材を活用するメリット・デメリット(事例紹介アリ)
産休や育休、介護休といった、従業員のライフイベントへの対応は、大手企業だけの問題ではありません。
ベンチャー・スタートアップ・NPOなどあらゆる企業や組織で発生しうる問題であり、かつ、小規模な組織ほど影響がより深刻になりがちです。
事業を滞りなく運営継続していく上で、こうしたライフイベントはいつでも誰にでも起こりうるものと捉え、普段から属人化を排除した業務の仕組みを整えたり、必要な人員レベルに適応した調達ルートを確保できている企業は、果たしてどれくらいあるでしょうか。
この記事では、そうした産休・育休・介護休の代替要員としても活躍しており、ビジネスの専門性と確かな実務知識、そして強いコミットメントによって多様なビジネス場面でも注目されている「プロ人材」について解説します。
【この記事はこんな方にオススメです】
✓従業員のキャリアとウェルビーイングを推進する人事担当者
✓産休・育休・介護休の代替要員の確保、組織内の負担増やパフォーマンス低下に悩む人事担当者・経営者
✓そもそも「プロ人材」について、特徴や昨今のトレンドが知りたい人事担当者・管理職の方
1. 産休・育休・介護休代替における現状
1-2. 社員がいつでも安心して産休・育休・介護休をとれますか?
1-2. 代替要員は「社内」「派遣」で本当に充分ですか?
2. 「即戦力」による攻めの代替
2-1. ①一般的な人材派遣
2-2. ②同等スキルレベル社員による内部フォロー
2-3. ③即戦力ビジネスフリーランスの活用
1. 産休・育休・介護休代替における現状
社員がいつでも安心して産休・育休・介護休をとれますか?
産育休、介護休は法で定められた、労働者の権利です。2022年10月からは、「男性版育休」という制度も新設され、女性だけではなく男性の休暇取得も増えていくこととなります。また、大企業では、休暇取得状況の公表が義務化されるほどです。
そして、働きながら家族を介護する「ビジネスケアラー」と呼ばれる人たちも、この5年間で18万3千人増えて364万6千人に上ります。これは家族介護する方の約半数近くにもなると言われております。2025年までに団塊の世代が全て75歳以上になり、介護が必要な人は今後も増加が見込まれています。
産休・育休・介護休の代替は、特定の世代・性別の方だけの問題ではありません。
男女問わず、管理職やリーダーなど幹部クラスにもこうした状況は起こり得ます。残ったメンバーがその分の業務を担うことになるため、業務量の偏りや負担が発生しないよう管理する必要があります。
さらに、介護の場合は「突然」始まるケースがあります。
高齢者介護の場合、介護が始まるきっかけの第1位は「認知症」ですが、第2位は「脳血管疾患」、第3位は「転倒による骨折」というデータもあります。
どちらもあらかじめ予想がつかず、突然発生するもの。そして介護する側(従業員)にとっても、される側にとっても、それまでの日常とは全く違う状況に陥ってしまいます。
企業・マネージャー・人事として、備えは十分でしょうか。
最も負荷が大きい、お休みを取られる当事者はもちろん、それをカバーする周りの理解や負荷への対応など、多様な論点から施策が必要です。
代替要員は「社内」「派遣」で本当に充分ですか?
先述したとおり、女性だけでなく男性の休暇取得は国を挙げて取り組まれています。
しかし、2023年から男性育休取得状況の公表義務が課された大企業では平均取得率46.2%。一方で全体では17%となっておりスタートアップ・ベンチャーを含む中小企業では特に取得が厳しい現実があります。
民間調査では同僚への負担が取得時の懸念との声が目立つ。中小企業では仕事の分担や代替要員の確保が大企業より難しい。職場の業務分担の見直しや働き方改革は不可欠だ。
また、「10年選手」の経験豊富な人材は派遣ではほぼ不可能であり、「周りの社員」によるカバーがメインとなりますが、業務の負荷が懸念されます。
代わりがいないこと、代わりがいたとしても業務のレベルや負担に大きな懸念があることから、組織力を低下させないための代替要員の確保に悩む企業は多いのではないでしょうか。
2. 産休・育休・介護休代替の担い手とは
それでは、改めて産休・育休・介護休代替の担い手別に、メリット・デメリットをご紹介します。
① 一般的な人材派遣
派遣社員を活用する際は、通常は人材派遣会社との派遣契約を結ぶことが多く、至急人員が必要な場合に有効です。そして、派遣社員には、派遣法に基づく定型性が高い業務をお願いすることができます。
例えば、一般事務や営業事務、コールセンターなど。
しかし、建設業務や港湾運送業務など、一部派遣が禁止されている業務もあり、発注する業務内容が派遣法に違反しないかの綿密な確認は必要です。さらに、あくまで「定型業務」しか発注が難しいこともデメリットとしてあげられます。
実務要員としてはとてもメリットのある派遣社員ですが、経験豊富な人材や幹部クラスの人材の代替要員としては難しい部分があります。
② 同等スキルレベル社員による内部フォロー
内部の社員によるフォローでは、当然新たな雇用契約は発生せず、同等のスキルレベルであることから専門性が高い非定型業務を行うことができます。
また、オンボーディングも業務内容のレクチャー程度の最小限に済ませることができます。
しかし、自身の持つ業務にさらに上乗せされることになるため、そもそも休業中メンバーの業務をまかなえるほどの人員確保は容易ではないです。また、その分フォローするメンバーの負担が増えるわけですから、対価や評価で報いる施策も必要となります。
育成・契約といったコストは十分に抑えることができますが、生産性担保のためのリソースを割けないといったデメリットがあります。
③ 即戦力ビジネスフリーランスの活用
お休みを取られる方の「穴」を埋めるだけでなく、+αの効果を見込んでフリーランスをはじめとしたプロ人材活用という方法が注目されています。
業務委託契約や契約社員としての雇用契約が多く、その分野のプロとして自走することができる人材だからこそ、専門性の高い非定型業務を任せることができます。
さらにその業務に必要な専門スキルを高度に有し、ノウハウを社内に蓄積することができます。また、契約満了後もそのまま契約更新をしたり、コア人材として活躍していただくための正社員登用も相談可能です。
しかし、外部人材となるため、社内での関係構築やセキュリティの検討が必要となります。
3. 多様なビジネス最前線で進む「プロ人材」の活用を
「プロ人材」と聞くと、アドバイザーや顧問といった専門的な知識で企業経営を助言する役割や、部門の立ち上げや社内システムの構築など自社の社員では足りない知識を補う役割として活用することをイメージするかもしれません。
ですが、最近は経営や組織に関わる中枢業務におけるプロ人材の活用が注目を集めています。
サーキュレーションの22年の調査によると、依頼した業務内容は「採用・育成」が27%(複数回答)、「中期経営計画・組織戦略策定」が25%で続いた。「人事制度・設計、労務」も21%あった。経営企画や人事は企業活動の本丸だ。プロ人材という「傭兵(ようへい)」がこの領域も担い始めている。
また、有名企業のなかでもプロ人材が企業の組織成長に絶大な効果を生み出しているようです。
大日本印刷は21年からプロ人材の活用を始めた。5人と契約し、海外戦略の立案などを依頼している。佐々木新志労務部長は「社内の知見では得られない技術革新の創出につながる。社員育成の面でもプラスに働く」と語る。コニカミノルタも新規事業の立ち上げにプロ人材を活用した。
大小問わず、多様な企業やビジネスシーンで活用されている「プロ人材」は、産休・育休・介護休の代替要員としても非常に有効な選択肢です。
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