Waris、「女性役員に関する調査」を発表 所属企業は「女性役員複数化の予定はない」が1割超 女性の昇進意欲停滞要因は「ロールモデルの不足」「周囲の理解や支援の欠如」

【プレスリリース】


Waris、「女性役員に関する調査」を発表
所属企業は「女性役員複数化の予定はない」が1割超
女性の昇進意欲停滞要因は
「ロールモデルの不足」「周囲の理解や支援の欠如」


女性の多様な働き方への支援を通じて、すべての人の自分らしい人生を応援する人材サービス企業株式会社Waris(所在地:東京都千代田区、代表取締役:米倉史夏、田中美和、河京子、以下Waris)は、6月の【株主総会シーズン】や【女性版骨太の方針発表】に向けて、女性役員(経験者を含む)を対象に実施した「女性役員に関する調査 ~DE&Iの現状~」の結果を、本日発表いたします。

「女性役員に関する調査 ~DE&Iの現状~」全文
URL:https://info.waris.co.jp/2405_exe_report

■調査背景

政府が、東証プライム上場で女性役員を登用しない企業を25年にゼロにし、プライム市場上場企業の女性役員比率を2025年までに19%、30年に30%に引き上げるという目標を掲げる中、コーポレートガバナンス・コード改訂※やESG・SDGsの観点も背景に、近年企業の女性役員人材へのニーズは急激に高まってきています。

そのような中、女性役員を取り巻く状況や生の声について調査し、意思決定層の多様性推進へ向けた女性役員増加の一助とするべく本調査を企画・実施いたしました。

※ 2018年改訂では女性や外国人などを取締役に入れるように、2021年改訂ではプライム市場上場企業において取締役の3分の1以上を独立した社外人材から選ぶよう求める

■調査結果 サマリー

  • 自身が役員を務める企業について※、「既に複数人の女性役員がいる」が4割を超えた一方で、「女性役員複数化の予定はない」が1割超。
  • 自身が役員を務める企業について※、経営幹部や執行役員のサクセッションプラン(後継者育成計画)に一定数の女性を入れているかは、「はい」が「いいえ」をわずかに上回った。
  • 女性社員の昇進意欲を停滞させている要因としては、「ロールモデルの不足」「女性が管理職や役員を目指すことに対する周囲の理解や支援の欠如」が同率トップ。
  • 女性役員や女性管理職を増やすために必要なことは、「柔軟な働き方の実現」「業務経験、キャリア開発機会の男女格差是正」「子育て・介護などのライフと仕事の両立支援」「メンターシップの拡充」。

※複数社で兼任されている場合は、主たる企業についてご回答いただきました。

■調査結果

1.女性役員複数化に向けた進捗度合い
「既に複数人」が4割以上の一方で、「予定はない」が1割以上となった。「2030年までに対応予定)」は17.0%、「期限は設けていないが対応予定」が15.2%。(単一回答/n=112)

2.経営幹部や執行役員のサクセッションプラン(後継者育成計画)に一定数の女性を入れているか
「はい」が「いいえ」をわずかに上回った。(単一回答/n=112)

3.女性社員の昇進意欲を停滞させている要因
「ロールモデルの不足」「女性が管理職や役員を目指すことに対する周囲の理解や支援の欠如」51.8%で同率トップ。続いて、「長時間労働などワークライフバランスへの懸念」「責任が重い仕事やマネジメント業務への負担感」が46.4%。(複数選択可〈上限なし〉/n=112)

4.女性役員や女性管理職を増やすために必要なこと
女性役員や女性管理職を増やすために必要なこととして、「柔軟な働き方の実現(フレックスタイム、リモートワークなど)」「業務経験、キャリア開発機会の男女格差是正(新規プロジェクトの企画提案など)」「子育て・介護などのライフと仕事の両立支援(育児休業、介護休業、短時間勤務制度など)」「メンターシップの拡充」が上位にあげられた。(複数選択可〈上限5〉/n=112)

※上位回答のみ(全回答は全調査結果に記載:https://info.waris.co.jp/2405_exe_report

5.DE&I(特に女性活躍推進)に関して自身の関わりで改善したエピソードなど(自由記述)

  • 「懇談会の実施により、女性社員が役職者(法務担当責任者)を目指すこととなった。」(40代 非常勤監査役)
  • 「過去DEI推進トップの立場にあった際、経営に働きかけ、管理職の数値目標を設定。本人の抵抗、全社的な理解不足の中困難もあったが達成。結果10年経ったいま、プロパーの役員が複数名誕生。本人たちも「チャレンジ機会に感謝」と言ってくれている。短くない時間が必要だったが、当時の行動が確実な一歩だったと自負している。」(50代 代表取締役)
  • 「管理職の女性比率がゼロの状態から25%まで向上。これは単純に女性の数を増やしただけではなく、業務の状況や会社のフェーズを鑑みて理にかなった人材配置・採用をすることで、総合的な社員満足度を高めながら業務がよく回る組織を実現。」(40代 取締役)
  • 「30代で役員に就任したため(フルタイム)子どもをどのタイミングで産むのかを非常に悩みました。子会社の社長候補となり、異動を打診されたタイミングで会社を辞めたこともあり、今いる会社では、その人それぞれのライフプランも聞きながら、管理職にあげるタイミングなどをはかるようにしています。」(50代 代表取締役)

6.女性管理職増や女性役員増に向けての壁や打ち手に関して(自由記述)

  • 「製造業のため、男性比率が大きく、そもそも管理職を目指そうと思っている女性社員がいない。打ち手としては女性管理職サクセッションプランを作成し、育成する取組みがない限りは、女性管理職はそもそも生まれない。」(50代 取締役)
  • 「ある程度の外圧は必要。政府や東証などが主導して関連する公表指標などを整備すべき。」(65歳以上 社外取締役)
  • 「社会全体で、働く女性のサポートのインフラが不足していると思います。核家族化が加速する中、ベビーシッターなど、もっと気軽に利用できる環境が必要です。利用する女性側も躊躇の要らない社会的雰囲気や価格設定等が必要だと思います。日本は、家庭での食事・家事に求められる水準が高く、見えないところで女性に期待される役割やプレッシャーが多く、このあたりの負担を具体的に減らす仕組みや社会の風潮が必要な気がします。」(40代 執行役員)

(ユーザーローカルAIテキストマイニングによる分析https://textmining.userlocal.jp/

■調査への考察


株式会社Waris 共同代表 田中美和

今回の「女性役員に関する調査 ~DE&Iの現状~」では、女性役員(経験者を含む)を対象に、DE&I領域を中心とした全18問の調査を実施いたしました。

調査から、女性の昇進意欲の向上には、「ロールモデルの存在」や「女性が管理職や役員を目指すことに対する周囲の理解や支援」が必要ということがわかりました。
また、女性役員や女性管理職を増やすには、「柔軟な働き方の実現」「子育て・介護などのライフと仕事の両立支援」の他に、「業務経験やキャリア開発機会の男女格差を是正すること」や「メンターシップの拡充」が重要だということもわかりました。

本調査の結果を踏まえて、Warisはロールモデルとなりうる女性社外取締役をはじめとするエグゼクティブ女性のご紹介を行うと共に、役員・管理職として働く女性の事例の発信、女性がリーダーとして活躍するために必要なことに焦点をあてたウェビナー開催などを通じてリーダー層におけるジェンダー平等を推進し、「誰もが自分らしく生きられる社会づくり」に貢献してまいります。

■「女性役員に関する調査 ~DE&Iの現状~」概要

全調査結果:https://info.waris.co.jp/2405_exe_report
調査期間:2024年4月16日~4月30日
調査(告知)対象:女性役員(経験者を含む)
調査方法:WEBアンケートフォームによる回答
回答数:112件
調査主体:株式会社Waris

調査 設問:
①取締役会でDE&Iは話題になりますか。
②取締役会でDE&Iについて積極的に発言していますか。
③社内でDE&Iについて数値目標が設定されていますか。
④社外に開示しているDE&I関連の指標にチェックをお願いします。
⑤ダイバーシティ推進に関する部署が設置されていますか。
⑥DE&I(特に女性活躍推進)に向けて実施されていることにチェックをお願いします。
⑦取締役会で定期的に報告されていることをチェックしてください。
⑧経営幹部や執行役員のサクセッションプランにおいて一定数の女性を入れていますか。
⑨女性役員複数化に向けての進捗度合いは下記のどちらに近いですか。もっとも近いものをお選びください。
⑩独立社外取締役の方へお伺いします。取締役会以外で就任先企業のDE&Iへの関与していますか。
⑪女性・独立社外取締役がDE&Iへ関与するようになったのは、主にどなたのイニシアティブですか 。
⑫取締役会以外で、DE&I(特に女性活躍推進)に関して取り組んでいることを教えてください。
⑬上記⑫の目的は何ですか。
⑭DE&Iの取り組みに関与したいですか。
⑮女性社員の昇進意欲を停滞させている要因は何だと思いますか?
⑯女性役員や女性管理職を増やすための打ち手として何が必要だと思いますか?上位5つまでご選択ください。
⑰DE&I(特に女性活躍推進)に関してご自身のかかわりで改善したエピソードやお考えを自由にお聞かせください。
⑱女性管理職増や女性役員増に向けての壁や打ち手に関してエピソードやお考えを自由にお聞かせください。

■引用・転載にあたってのお願い

「女性役員の実態調査」は、下記条件に基づきご自由にご引用・ご転載いただけます。
・必ず、「株式会社Waris」のクレジット表記をお願いいたします。
・引用、転載先のWEBサイトから調査結果へのリンクを行う場合は、以下のURLをご利用ください。
https://waris.co.jp/23570.html

▼本プレスリリースPDFはこちらからご覧ください
https://info.waris.co.jp/230516_newsrelease_exe_report


■株式会社 Warisについてhttps://waris.co.jp/
エージェント事業、リスキリング事業、ソリューション事業を通じて、すべての人の『自分らしい人生(Live Your Life)』を応援する人材サービス企業。
ビジネス系フリーランス女性と企業とのマッチングサービス「Warisプロフェッショナル」を主軸として、女性役員の紹介サービス「Warisエグゼクティブ」や仕事に直結する学び直し(リスキリング)を支援する「Warisリスキリング」などを展開。
ご登録女性数は約26,000名、顧客企業約2,600社。(2024年4月末現在)

<会社概要>
・本社所在地 : 東京都千代田区神田鍛冶町3丁目7  神田カドウチビル8F
・設 立 : 2013年4月
・代 表 者 : 代表取締役 米倉史夏、田中美和、河京子(※共同代表)
・事業内容 : 人材サービス、有料職業紹介事業。各種多様な生き方・働き方に関するセミナー、イベント等の企画・開催・運営

【お問い合わせ】
株式会社Waris 広報担当(松本) pr@waris.co.jp / 03-5577-5957