海外帯同者向けサービスのトライアルを通して感じていること~駐妻経営者・米倉のベトナム ホーチミン便り 2020冬

「あれ?なんか昭和・・・?」

ベトナムに来て、
駐在員社会に触れる中で
最初にうっすら感じた違和感。

自分が感じた違和感のもとは、
駐在員社会なのか、現地の日本人社会なのかはよくわからないけれど、
誤解を恐れずにいうと、
東京にいた時は感じなかった何かだな・・という感覚が
ありました。

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その違和感のもとは、何なのかな?と
しばらく気持ちの中にしまっておいたのですが。

駐在員とその帯同者や家族に対する見方が、様々な場面で
一定の「型」にはめられているという印象があったことなのでは、と
振り返って思います。
駐在員の帯同者は家庭にいて、家族を支える存在だよね、とか、
駐在員は、週末はゴルフ接待をするものだよね、とか、
駐在員の帯同者は、ランチや習い事をして楽しそうだよね、とか。

駐在員もその帯同者も、
そのあり方や幸せに「色々」があっていいはずなのに
基本的に〇〇だよね、という前提で
その存在を解釈されている・・そんな風に思うことがあります。

もちろん、海外に駐在で来ているという特殊な背景が根底にあるので、
当然、生活スタイルや価値観にざっくりとした枠や型ができるのは当然なのですが・・。

vn※日本の冬と違ってベトナムはこの季節でもフルーツがいっぱい

 

とはいえ、感じた「昭和感」(笑)は何なのか?

おそらく、
駐在員とその家族に対して、1つの「型」にあてはめようとする傾向が
郊外にマイホームを持ち、1つの会社で働きあげ、
出世の階段を上がるという「幸せの型」があった高度成長期時代の
日本の感覚と似ているなぁ、と感じたことなのかもしれません。
ベトナムに来て以来、気になっているテーマである
海外駐在帯同者のキャリア継続の課題も然り、です。

帯同者(現時点では多くの場合は妻)が、パートナーの転勤についていきたい場合は
仕事をやめていくものである、というのも
ひとつの「型」として、これまで当たり前のように受け取られてきた事
なのではないかと感じています。

一般的な幸せってこうだよね、
という最大公約数的な過去の幸せの「型」はなくなり、
今は、生き方も幸せの形も、人それぞれだよね、という
新しい価値観が生まれつつあります。

結婚するしないも、どこに住むかも、どのように生計をたてるかも。

そんな、価値観が多様化する中、
海外帯同者の中にもキャリアを継続したいと
思う人たちが現れるのは、ごく自然の流れだと感じています。

***

Warisでは「すべての人に、自分らしい人生を」をビジョンに掲げ、様々なサービスを展開しています。海外駐在の帯同者にも自分なりの在り方・価値観があっていいと考えています。

そこで昨年末、Warisでは、海外帯同を決めたことで
キャリアの継続が難しくなった方、あるいは
キャリアの継続が難しいことで帯同を迷われている方などを対象とした
「海外帯同者向けキャリア支援サービス」のトライアルの募集をいたしました。

10名の募集枠に対して、なんと120名以上の方からの応募がありました。

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寄せられた申込フォームには、
海外帯同とキャリアの両立について
様々な想いがつまっていました。
そしてその想いや状況は100人いたら100通り。
決して、ひとつの「型」にはめられるものではありませんでした。

その中でも、共通するのは、
キャリアの「停滞感」を感じ、今後の自分の将来に不安を感じる声。

「渡航して一年、生き生きと仕事を頑張り順調にキャリアを築くパートナーと自分を比べて悶々として過ごしてきました。」

また、転勤族特有の課題として、
何年にもわたって複数地域を転居していく方も多く、
日本に帰国することを前提としないキャリアの積み方について悩んでいる方もいらっしゃいました。

「パートナーの仕事上、今後も海外を転々とする可能性があるので、場所を選ばず仕事ができる方法を模索したい」

「金融関係総合職からキャリアスタートし、パートナーの転勤に伴ってキャリアを点々としてきました。その結果、キャリアに一貫性がなく、再就職にあたって何を軸としたら良いかわからずにいます」

そういった悩みや不安を抱えていても、相談する場や相手が少ないというのも課題として
ありそうということも見えてきました。

「今、現地では似たような考えの方と出会えず、誰にも相談できずにいます。情報交換できる場がほしいです」

***

「海外帯同者向けキャリア支援サービス」は、
1月より、10名の方にトライアルサービスの提供を開始しておりますが、
その中で感じるのは、課題が複雑で多様ということ。

海外転勤帯同者のキャリア継続の課題は、
ビザや納税についてクリアにすること、
パートナーの企業から理解を得ること、
異国の地でいかに働ける環境を自力で整備するか(子供の預け先など)、など具体的な課題が立ちはだかります。

さらに、
思い通りにいかない事が多い海外生活において、
自分の気持ちとどう折り合いをつけるか等、
精神的な面での課題もあり、
複数の要因がからみあいます。

それらの課題のどこに
私達がどういった形で支援できるのか
トライアルをしながら検討中です。

同じ海外帯同でも、価値観や幸せのかたちは人それぞれ。
でも、一番苦しいのは、選択肢がないこと。

今回のトライアルサービスを通して
「自分らしく生きる人」を
少しでもふやす選択肢をつくることを
模索していきたいと思っています!


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