2020年、本当の「働き方改革」で企業の成長を実現するために~Waris流「働き方改革」とは?~

共同代表の田中です!

新型コロナウィルスの影響で企業の規模を問わず、テレワーク/リモートワークが一気に拡大しそうな2020年の春ですが、働き方改革に関する法制面でもこの4月からいくつかの大きな変化があります。

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一つ目は、働き方改革関連法の時間外労働規制のルールが中小企業に対しても適用されること。既に大企業向けには昨年から、この規制が適用されていますが、2020年4月からは中小企業も、原則として残業時間が月45時間、年間360時間を超えることが禁止されます。

働き方改革特設サイト (厚生労働省)

そしてもう一つが、「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム・有期雇用労働法)」が施行され、同じ仕事をする人は同じ賃金を受け取るという、いわゆる「同一労働同一賃金」を規定する法律が整備されることです。

パートタイム労働者の雇用管理の改善のために(厚生労働省)

優秀な人材を獲得できるかどうかが、企業の成長を左右する

大企業だけでなく、中小・ベンチャー企業にとってもこれらの法制面での影響は少なからずでてくると予想されます。一方で、労働市場においては、短期的にはコロナウィルス拡大による景気悪化などに起因した影響(採用計画の縮小など)はあるにせよ、中長期的にみれば、少子高齢化を背景とした労働人口の減少による人材不足はこれからも続くといえるでしょう。

つまり、すべての企業において、生産性の向上を図ること、そして優秀な人材の獲得競争に勝っていくことが、企業が継続的に成長していく上で、これまで以上に重要な意味を持ってくるのが2020年という年だといえます。

2013年の創業以来、小さい会社ながらも、私たちWarisでは様々な人事制度やリモートワークへの取り組みを続けてきました。数年前から、独自の人事制度や採用の工夫に関心を持っていただける機会も増えてきており、メディアからの取材や、講演などの機会をいただくことも多くなってきました。今回の記事はそれらの内容を元に、Waris流の「働き方改革」をお伝えいたします!

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Waris流「働き方改革」その1:多様な人材を採用対象として検討する

Warisでは育児や介護によるキャリアブランクのある女性(=ワークアゲイン人材)の再就職支援事業「Warisワークアゲイン」を行っています。これまで100人以上の女性の再就職の事例を生み出してきましたが、実はWaris自身でもワークアゲイン人材を多数採用しています。

ワークアゲイン事業を統括している小崎をはじめ、Warisにはブランクからの再就職を経験したメンバーが5名以上おり、ワークアゲイン事業に関わるメンバーは元より、リクルーティングコンサルタント(法人営業)チームからバックオフィスまで、様々なチームで活躍しています。

少子高齢化の影響もあり、現在、再就職を希望する主婦と、新卒の就活生は同規模の人数だというデータもあります。大企業を中心に競争の激しい新卒市場を狙うよりも、ブルーオーシャンであるワークアゲイン市場での採用を行うことで、スピーディーに優秀な人材を獲得することが可能になります(ちなみにWarisはこれまで新卒採用は行っていません)。

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Warisのメンバーに限らず、ワークアゲイン人材の強みは以下の4点にあります。

・就労意欲の高さ
自身が望まない形での離職、もしくは自身が望んだもののどこかモヤモヤした想いを抱えながらブランク期間中を過ごしてきたワークアゲイン人材は、「働きたい」という想いが強く、就労に対して非常に前向きで、意欲が高い方が多いです。

・コストメリット
大卒で大手企業の総合職として入社した経歴をもつ方が多く、ブランクがあるとはいえ、基本的なビジネスマナーやスキルなど能力が高い方を、一般的な中途採用と比較して当初は給与を抑制しながら採用できるケースが多いようです。

・再就職先への忠誠心
「ブランクのある自分に働く場を与えてくれた」という想いを持つことが多く、再就職先へのロイヤリティも高くなる傾向にあります。これらはメンバーの定着率にも大きく影響を及ぼします。

・組織やPRへの波及効果
成長へのモチベーションや学習意欲が高い方が多く、組織に好影響を及ぼすケースが数多くみられます。また、多様な人材を採用・活用している企業ということで、メディアからの注目度があがり、取材などにつながったケースもあります。

これらはワークアゲイン人材だけでなく、シニアや障がいのある方など、一般的には見過ごされがちな人材にも当てはまることが多く、これらの多様な人材の採用を積極的に検討することは、優秀な人材確保や定着のための有効な手段のひとつといえます。

Waris流「働き方改革」その2:フリーランス人材の力を取り入れる

Warisは創業以来、「Warisプロフェッショナル」で、フリーランス女性と企業のマッチングに取り組んできました。Warisワークアゲイン同様にこちらの事業でも多くの女性のフリーランス転向や案件獲得を支援してきましたが、ワークアゲインと同様に、実は、Warisでもフリーランス人材が多数活躍しており、時期によって前後はありますが、現在は全メンバーの30~40%が業務委託のメンバーとなっています。

「特定分野の高い専門性が求められる」「社員を1人雇うほどの業務量ではない」といった場合に、週1~4日程度の業務委託契約でフリーランス人材に業務をお願いしています。時期にもよりますが、その活躍範囲は非常に広く

・リクルーティングコンサルタント(法人営業)
・インサイドセールス
・広報/PR
・オウンドメディア編集・運用
・SNS/Web広告/サイト運用
・人事
・経営企画

などなど、ほとんどのチームでフリーランスの方々に活躍していただきながら、毎年業績を伸ばしてきました。専門知識をもった方にピンポイントで業務を行っていただける分、生産性も高くなりますし、その方が持つノウハウを社内に還元してもらえるのも大きなメリットです。日々、多くの企業様に「Warisプロフェッショナル」でフリーランス人材の活用をオススメしていますが、私たち自身が何よりもそのメリットを強く感じています。

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また、ここ数年増えてきたWarisならではのケースが「社員(雇用契約)」から「フリーランス(業務委託契約)」へと契約形態を変えるメンバーがでてきたこと(この逆でフリーランスから社員に契約を変えた人もいます)。「副業をしたい」「自分で事業を起業したい」「家庭の事情で稼働時間を減らしたい/増やしたい」など理由は様々ですが、社員とフリーランスの垣根がどんどん低くなって、「働き方のグラデーション化」が進んでいます。こうした多様で柔軟な契約形態を可能にすることで、企業にとっては、優秀な人材の確保・定着にもつながります。

Waris流「働き方改革」その3:多様な人材が能力発揮しやすい環境を整える

これらの多様な人材に能力をフルに発揮してもうらため、Warisでは創業以来、試行錯誤を重ねながら、人事制度をはじめとする様々な仕組みや環境整備を行ってきました。

・全社員を対象にテレワーク/リモートワークを導入
・利用期間や理由に定めがない!時短正社員(クロス正社員)
・コア2時間のフレックスタイム制
・だれでも副業・兼業OK!

いずれもWarisらしい独自の制度ですが、特に昨今注目が高まっているリモートワーク/テレワークについては、共同代表の3人が、ベトナム・ホーチミン(米倉)、福岡(河)、東京(田中)と3拠点に離れていることもあり、創業以来、細かな工夫を重ねつつ現在に至っています。

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全員がリモートワークを実現するために、スケジュール管理やチャット、ビデオ会議などのシステム面や就業規定や労務管理などの制度面はもちろんなのですが、それと同じくらい重要だと考えているのが、「リモートワークで社員の意欲を高める」ための仕組みや仕掛けです。

・きめこまかな1ON1の実施
チームや立場の違えはあれど、全メンバーが日常的に誰かしらと1ON1を実施しています。上司と部下は基本として、それ以外でも同僚同士、少し上の先輩と後輩、別チームのメンバー同士など、相手は様々です。また、実施頻度も毎週1回のこともあれば、月1回のケースもあります。入社まもないメンバーですとほぼ毎日のように実施している場合もあります。内容は、業務のことはもちろん、それ以外の体調や家庭のこと、最近うれしかったこと、なんとなくモヤモヤしていることなど多岐に渡ります。これらをきめこまやかに実施することで、お互いが何を考えているのか、コンディションはどうなのかを常に共有し、リモートワーク中心であっても心理的安全性が高い環境を実現できるように意識しています。

・OKRの導入と共有
昨年度から新たに始めた取り組みが「OKR」(Objectives and Key Results)の導入です。全社目標、チーム目標そして個人目標とその進捗度合いをシステム上で互いに共有し、「見える化」しています。リモートワークでは、自チーム内はまだしも、チーム外のメンバーになると、「誰が何をやっているのか?」「いまどんなことで困っているのか?」がどうしても見えづらくなります。そのためにもまずは、他のメンバーやチームが持っている目標や現在の状況を全員で共有し、お互いが助け合う機会を自然と増やすことができたらと考えています。

・リモートとリアルの組み合わせ
普段リモートワークで働いている私たちだからこそ、リアルで会う機会は大切にしています。全社のメンバーをランダムにシャッフルして3~4名程度でランチ(費用は会社負担)をする「ランダムランチ」を定期的に行ったり、半年に1回程度のキックオフや合宿は基本的に遠隔地からも全員が集まって実施するようにしています(※先日、実施した3月のキックオフミーティングはコロナウィルスの影響を考慮して初めてオンラインで開催しました)。リモートワーク中心とはいえ、物理的なオフィスを構えているものその理由のひとつ。オフィスで交わす何気ない会話からビジネスのヒントやアイデアが生まれることはとても大切なことだと思うのです!

・定期的なサーベイ実施+改善施策の実施
また、定期的な社内アンケートやサーベイを実施し、人事チームが中心となってそれらの内容を分析しています。その上で、必要があれば改善施策を実施しています。リモートワークに限らないことですが、よかれと思って導入した取り組みが、必ずしも効果的に機能しているとは限りません。やはり定期的に振り返りを行い、必要な微調整を細かく続けていくことが、必要不可欠です。

こうした取り組みを実践しながら、リモートワーク中心の働き方で多様な人材が能力発揮しやすい環境を整えています。

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Waris流の「働き方改革」はいかがでしたでしょうか?

大きな取り組みから小さな工夫まで、コツコツと積み重ねることで、今のWarisの様々な制度や組織環境があると思っています。本当の「働き方改革」が求められる2020年、皆様の企業での取り組みのご参考になれば幸いです。

また、Warisでは、今回ご紹介した様々な自社の取り組みをサービスとして提供しています。興味関心のある方はぜひお気軽にご連絡をお待ちしております。


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