マミートラックとは?意味や原因、抜け出すヒントを解説
「時短勤務にしたら、なぜか大事な仕事を任されなくなった」「育休から戻ったら、周りだけがどんどん昇進していく」——そんな違和感を感じていませんか?
それは、「マミートラック」と呼ばれる状態かもしれません。本記事では、マミートラックの意味や起こる原因、そしてそこから自分らしいキャリアを描き直すためのヒントを解説します。
マミートラックの意味とは
マミートラックとは、出産や育児をきっかけに時短勤務や負荷の軽い部署へ異動した女性が、本人の意思とは関係なく、昇進・昇格やキャリアアップのコースから外れてしまう状態を指す言葉です。
英語の「mommy track」が語源で、もともとは1980年代の米国で生まれた概念とされています。日本でも育児休業や時短勤務制度が広がるにつれて、同様の状況に悩む女性が増え、広く使われるようになりました。
重要なのは、マミートラックは本人の能力不足が原因ではないという点です。「育児中だから負担の少ない仕事を」という職場側の善意や配慮が、結果として重要な業務やプロジェクトから遠ざける形になってしまうケースが少なくありません。
マミートラックが起こる主な原因

マミートラックが生まれる背景には、いくつかの構造的な要因があります。
①制度と評価がセットになっていない
時短勤務や在宅勤務の制度は整っていても、評価制度がフルタイム勤務を前提に作られている企業では、時間の制約がある人ほど評価が伸びにくくなります。
②「配慮」という名の機会の減少
「大変だろうから」と、責任のある仕事や出張を伴う案件を上司が無意識に外してしまうことがあります。本人が希望していないにもかかわらず、機会そのものが減っていくのです。
③ロールモデルの不足
時短勤務をしながら管理職として活躍する人が身近にいないと、「時短=キャリアアップは無理」という思い込みが職場全体に固定化されやすくなります。
このように、マミートラックは個人の頑張りだけでは解決しづらい、組織的な課題でもあります。
こんな状態、心当たりはありませんか
以下のような状況に複数当てはまる場合、マミートラックに置かれている可能性があります。
✓ 時短勤務になってから、会議や重要な情報共有の場に呼ばれなくなった
✓「無理しなくていいよ」と言われ続け、挑戦したい仕事を任せてもらえない
✓ 同期や後輩が先に昇進・昇格していくのを、複数回目にしている
✓ 上司や人事に希望を伝えても「今は難しい」で流されがちだ
一つひとつは小さな出来事に見えても、積み重なることで「自分は評価されていない」という感覚につながっていきます。まずは自分の状況を客観的に言葉にしてみることが、次の一歩を考える手がかりになります。
マミートラックから抜け出すための視点

とはいえ、今の環境をすぐには変えられなくても、自分自身の考え方や行動でできることもあります。
まず大切なのは、「今の配置がキャリアの終着点ではない」と捉え直すことです。女性のキャリアは、まっすぐ上に伸びる階段ではなく、時に横へ、時に斜めへと自由に動きながら形を変えていく「ジャングルジム型キャリア」とも言われます。今は負荷を抑えるフェーズでも、次のライフステージで再び挑戦する機会は十分にあります。
また、キャリアには「計画的偶発性理論」という考え方もあります。キャリアの多くは予期せぬ出会いや出来事によって決まっていくというもので、今の状況に閉塞感を感じていても、小さな行動やつながりが次の展開を生むきっかけになることは少なくありません。
具体的には、次のような行動が突破口になり得ます。
・上司や人事に「将来的にはこういう挑戦をしたい」という意思を言葉にして伝えておく
・社内の他部署や、社外のプロジェクトに小さく関わってみる
・今の会社にとどまらず、フリーランスや副業といった多様な働き方の情報を集めておく
「今の会社でこのまま」以外の選択肢を知っておくこと自体が、心の余裕にもつながります。マミートラックの悩みは、今いる会社の制度や評価の仕組みに起因していることも多く、環境を変えることで解決するケースも少なくありません。
私たちWaris(ワリス)でも、こうした悩みを抱える女性たちの再挑戦を数多くサポートしてきました。もし今の職場での働き方に窮屈さを感じているなら、「Waris転職」で自分の経験を活かせる転職先を一緒に探してみませんか。
まとめ:マミートラックは個人の問題ではない
マミートラックは、本人の能力や意欲の問題ではなく、制度や職場の空気感が生み出してしまう構造的な現象です。まずはその仕組みを理解することが、モヤモヤを整理する第一歩になります。
そして、今の配置がキャリアのすべてではありません。ライフステージに合わせて働き方を柔軟に変えながら、自分らしいキャリアを描いていく方法は一つではないはずです。今の会社での再挑戦だけでなく、環境を変えるという視点も含めて、「Waris転職」で自分に合った働き方・転職先を探すお手伝いができればうれしいです。