DEIの具体例10選|企業が今すぐ始められる取り組みとは

「DEIを推進したい」「他社はどんな取り組みをしているのか知りたい」——そんな声を、人事・経営企画の担当者からよくいただきます。

DEIとは、Diversity(多様性)・Equity(公平性)・Inclusion(包括性)の頭文字を取った概念です。近年、ESG経営や人的資本開示の文脈でも注目が高まり、「やらなければならない施策」から「組織の競争力を高める戦略」へと位置づけが変わりつつあります。

しかし、いざ取り組もうとすると「何から始めればよいかわからない」「施策が形だけになってしまう」と悩む担当者が少なくありません。

本記事では、DEIの基本をおさらいしながら、企業が実際に取り組んでいる具体例をカテゴリ別に整理してご紹介します。自社の課題感に照らしながら、参考にしていただけると幸いです。

※「そもそもDEIって何?」という方は、まず [ DEIの意味をわかりやすく解説したこちらの記事 ]からどうぞ。

1. DEIとは何か|3つの要素をあらためて確認する

まず、DEIを構成する3つの要素を整理しておきましょう。

Diversity(多様性) は、性別・年齢・国籍・障がいの有無・性的指向・雇用形態など、さまざまな属性や背景を持つ人材が組織に存在している状態を指します。

Equity(公平性) は、一人ひとりの置かれた状況やニーズに応じて、必要なサポートや機会を公平に提供することです。「全員に同じ機会を与える」平等(Equality)とは異なり、スタートラインの違いを認識した上でアプローチを変えることが求められます。

Inclusion(包括性) は、多様な人材が組織の中でその個性や能力を発揮し、意思決定にも参加できている状態です。多様な人材を採用しても、職場環境や文化が整っていなければ、その能力は十分に発揮されません。

この3つが揃って、DEIは初めて機能します。

3.【具体例】カテゴリ別DEI施策10選

① 採用・人材調達の多様化

1. 女性・シニア・フリーランス人材の積極採用
正社員に限らず、フリーランスや副業人材を積極的に活用することで、多様な経験・視点を組織に取り込む企業が増えています。とくに、産育休・介護休の代替要員として「プロ人材(フリーランス)」を起用することは、即戦力確保と多様性推進を同時に実現できる手法として注目されています。

2. 採用基準・プロセスの見直し
無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)を排除するため、採用面接官の研修を実施したり、評価シートを構造化する企業が増えています。「どんな人が活躍しているか」を言語化することで、属性に左右されない採用が可能になります。

② 制度・環境整備

3. 柔軟な働き方の整備(リモート・時短・フレックス)
育児・介護・持病・副業など、個々の事情に合わせた働き方を選択できる制度を整えることは、DEI推進の基盤となります。働く時間や場所の違いを「制約」ではなく「個性」として受け入れる文化づくりが重要です。

4. 就業規則・評価制度のアップデート
雇用形態や性別・年齢にかかわらず、貢献度や成果を公正に評価できる制度への改訂も不可欠です。契約形態の違いで処遇に大きな差が生まれる構造は、DEIの阻害要因になります。

5. 育休・産休・介護休を取りやすい職場文化
制度があっても使えない、という声はまだ多くあります。管理職が率先して休暇を取得したり、休業中・復帰後のキャリア支援を整えることで、誰もが安心してライフイベントに向き合える職場になります。

③ マインドセット・組織文化

6. アンコンシャスバイアス研修
「女性は管理職に向かない」「若手は経験不足」——こうした無意識の思い込みは、意思決定の質を下げます。全社員を対象に、バイアスに気づき・対処するための研修を定期的に実施することが有効です。

7. インクルージョン文化の醸成(心理的安全性)
多様なメンバーが率直に意見を言える「心理的安全性」の高い職場が、DEIの実効性を高めます。1on1の定着や、多様な意見が尊重される会議文化の整備が具体的なアプローチです。

④ リーダーシップ・登用

8. 女性管理職・女性役員の積極登用
女性リーダーの比率向上は、多くの企業が取り組む重要課題です。メンタリング制度や、外部から女性役員・エグゼクティブを招へいすることも有効な手段のひとつです。

9. 多様なバックグラウンドを持つリーダーの育成
外国籍・障がい者・LGBTQ+など、多様な属性を持つ人材がリーダーとして活躍できる環境づくりは、組織のロールモデルを広げ、次世代への刺激にもなります。

⑤ 情報開示・対外発信

10. 人的資本情報の開示とD&I指標の設定
2023年以降、有価証券報告書への人的資本情報の記載が義務化されました。女性管理職比率・男女賃金格差・育休取得率など、定量的な指標を設定・開示することで、取り組みの実効性が外部からも評価されます。

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3. DEIが「形だけ」にならないための3つのポイント

施策を導入しても、「絵に描いた餅」になってしまうケースは少なくありません。実効性を高めるために、以下の3点を意識することが重要です。

① 経営トップのコミットメントを明確にする
DEIは人事部門だけで推進できるものではありません。代表・経営層が「なぜDEIに取り組むのか」を言語化し、社内外に発信することが、取り組みの本気度を示すシグナルになります。

② 数値目標と進捗管理を徹底する
「多様性を大切にする」という定性的な宣言だけでは変化は生まれません。女性管理職比率・育休取得率・障がい者雇用率など、具体的な数値目標を設定し、定期的に進捗を確認する仕組みが必要です。

③ 制度だけでなく、文化を変える
制度が整っていても、使いにくい空気感があれば意味がありません。日常的なコミュニケーションや会議の進め方、評価者のマインドセットなど、「文化」へのアプローチが長期的なDEI推進を支えます。

4. Warisが実践するDEIとは

Waris(ワリス)は創業以来、「多様な人材が自分らしく働ける社会」の実現を事業の中心に置いてきました。

自社においても、多様性に配慮した就業規則の改訂や社内向けマインドセット研修を実施しており、採用・評価・処遇においても、国籍・人種・性別・性的指向・年齢・障がいの有無・雇用形態など、あらゆる属性による差別を行わないことを社内外に周知しています。

また、D&Iアワード2023・2022において最高評価となる「トップインクルーシブカンパニー(TIC)賞」を受賞するなど、DEI推進の実績が対外的にも認められています。

そのWarisが培ってきた知見をもとに、企業のDEI推進をご支援しています。具体的には、女性プロフェッショナル人材のマッチングから、産育休・介護休の代替人材紹介、女性役員候補の紹介、DEI研修・講演まで、幅広いソリューションを提供しています。

まとめ

DEIの取り組みは、「正しいことをする」という倫理的な側面だけでなく、組織の生産性・イノベーション・採用競争力を高める経営戦略です。まずは自社の現状を把握し、実現可能な施策からスモールスタートすることが重要です。

本記事でご紹介した10の具体例を参考に、自社に合ったDEI推進の第一歩を踏み出してみてください。

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