【企業向けFAQ】副業・業務委託(プロ人材)活用におけるよくある質問

リモートワークや副業解禁の流れを背景に、企業からの注目度が高まっている副業や業務委託(プロ人材)の存在。

この記事では2013年よりビジネス系フリーランスのマッチングサービス「Warisプロフェッショナル」を提供してきたWarisが作成した「ビジネス系フリーランス完全活用ガイド(実践編)」の内容を抜粋して、会社や企業が副業や業務委託(プロ人材)を活用する際のよくある質問(FAQ)をお伝えします。

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■目次
1. 契約形態に関するFAQ
2. 選考~契約に関するFAQ
3. 候業務環境の準備に関するFAQ
4. 稼働開始後に関するFAQ

1. 契約形態に関するFAQ

Q:副業・業務委託人材は、派遣社員とどう違うのですか?
A:
(1)契約上の性質
派遣契約とは、派遣会社と労働者が雇用契約を締結し、派遣社員として派遣先企業で就業することです。副業・業務委託人材の場合は、業務委託契約を締結するのが一般的です。

(2)人材の質
派遣会社によって特徴が異なるものの、一般的には派遣は「指揮命令をもとに、単純かつ限定的な定型業務を遂行してほしい」ニーズを満たすのに向いています。

副業・業務委託人材は「非定型業務」の経験を豊富に有していることが多いため、「細かい指図や管理をせずとも、高度な非定型業務をおまかせしたい」シーンに向いています。

Q:業務委託契約の形態として請負型は知っていますが、準委任型とは何ですか?
A:
請負型が「成果物」に対して報酬を払うのに対し、準委任型は「委託された行為(業務)に従事・遂行したこと」に対して報酬を払うのが最も大きな相違点です。

以下、主なポイントをまとめます。

・準委任型
受託者の義務:「法律行為以外の事実行為」をすること
仕事のやり方:発注者から指図を仰ぐことはできるが、発注者からの指揮命令はできない
瑕疵担保責任:受託者は善管注意義務は負うが、瑕疵担保責任は問われない

・請負型
受託者の義務:仕事(成果物)を完成させること
仕事のやり方:発注者から指図を仰ぐことはできるが、発注者からの指揮命令はできない
瑕疵担保責任:成果物に瑕疵があった場合、請負者に瑕疵担保責任が発生する(委託者からの指図に瑕疵があった場合を除く)

Q:偽装請負リスクをなくすためにはどうすればいいですか?
A:
以下のような点に留意し、副業・業務委託人材と事前に合意することをお勧めします。

・業務の遂行方法の決定や必要なスケジュール管理は副業・業務委託人材自身で行っていただく
・企業は副業・業務委託人材に対し、直接の業務指示は行わない。ただし業務遂行上必要な情報提供は「依頼・相談」といった形で連絡する
・当初想定していた範囲外の業務等が生じた場合も、指示ではなく「依頼・相談」といった形で副業・業務委託人材に連絡し、合意形成を進める
・稼働日程は、業務開始前に、協議の上決定する
・出退勤時間や福利厚生施設の利用可否などの労務管理は適用外とする
※この他にも状況に応じて必要な対応が生じる場合があります

Q:会社が個人との業務委託契約が結べないのですが、何か方法はありますか?
A:
人材紹介エージェントによっては、企業と個人との直接契約ではなく、「企業⇔エージェント⇔個人」といった形で、業務を再委託するという方法が対応可能な場合がございます。
※エージェントによっては再委託契約での対応を行っていない場合もあります。

2. 選考~契約に関するFAQ

Q:よい副業・業務委託人材と出会うためにはどうすればいいですか?
A:
副業・業務委託人材にとっての応募しやすさ、検討のしやすさを考えて募集することがまずは重要です。副業・業務委託人材の多くは、兼務をされているなどの理由で時間制約があります。在宅勤務が可能であったり、比較的兼務しやすい週1日~週3日程度の稼働量を想定した案件ですと、優秀な方をマッチングできる確率が高まります。

また、依頼する業務スコープ(範囲やミッション)や必要なスキルセットが明確であることも大切なポイントとなります。

自社のネットワークの範囲内だけでよい人材が見つからない場合は、人材紹介エージェントに依頼することも有効な手段のひとつです。

Q:面談と面接の違いは何ですか?何回くらいが妥当でしょうか?
A:
「面談」ではあくまでも依頼予定の業務を遂行いただくのに必要な範囲で協議をする場であり、選考を目的とした「面接」とは異なりますので注意が必要です。

例えばスキルやご経験・ご経歴についても、委託者として検討するために必要な範囲での聞き取りは問題ございませんが、明らかに関係ないと思われる内容は控えるべきでしょう。
(「面接」でも職務能力・適性と無関係の質問は基本的人権侵害に該当する恐れがありますのでご留意ください)

また、「面談」は、依頼したい業務を期待成果通り遂行いただけるかどうかを判断するうえで欠かせない協議の場です。面談回数に特に上限はありませんが、一般的には1回~2回で決定するケースが多いようです。
引き合いの多い副業・業務委託人材の場合、面談回数が多いというだけで案件への意欲が低下してしまう可能性や、他業務で工数が充足してしまうこともありますので注意が必要です。

Q:報酬の相場はいくらぐらいですか?どうやって決めればいいですか?
A:
職種によっても異なりますが、依頼業務の難易度、副業・業務委託人材の熟練度・希少性等を踏まえ、時間単価で3000円~5000円がボリュームゾーンとなっています。

決め方は「時間単価」「稼働時間量」「企業側予算」「稼働量の変動」のバランスをみつつ、企業と副業・業務委託人材の協議のうえ合意形成していきます。

「時間単価」「稼働時間量」のかけ算が報酬の基本になりますが、予算が既に決まっている場合は、予算を時間単価で除算した稼働時間量で期待成果が達成できそうか、といった協議を行うこともあります。

「稼働量の変動」が月によって少ない場合は報酬を月極め、大きい場合は稼働発生量に比例した報酬(いわゆる発生ベース)にすることもあります。

3. 候業務環境の準備に関するFAQ

Q:出社日時や働く場所はどうすればいいですか?
A:
業務委託契約では請負・準委任問わず、発注者からの指示命令や労務管理を行ってはいけません。出社日時や働く場所は原則、副業・業務委託人材と相談・依頼のうえ、了承を得て決定しましょう。

業務内容によっては、社員の方と同じ執務室でないと都合が悪い場合や、社員と同様のデータアクセス権限を必要とする場合は、社員同様のアクセス権限等の付与を行う場合もございます。

その際は、社内セキュリティポリシーの確認や、必要な稼働エリアの確保、業務遂行に必要な社内システムの専用アカウント発行、関連従業員への周知などを忘れずに行いましょう。

Q:備品(パソコンや携帯電話)はどうすればいいですか?
A:
企業ごとに異なります。
依頼する業務内容によって副業・業務委託人材と協議の上、決定しましょう。

セキュリティポリシー上、社内情報にアクセスしてよいPCに制約がある場合は、副業・業務委託人材の方へもPCを貸与したり、あるいは手持ちのPCからも必要十分な情報システムへアクセス可能なようにアカウントを発行する場合もあります。

携帯電話も、電話の使用頻度が特に高い業務の場合は必要に応じて企業から貸与するケースも多くみられます。

Q:肩書や名刺はどうすればいいですか?
A:
業務委託者が、その企業の従業員ではないのにその企業内の肩書を名乗ったり、同一の名刺を使用したりすることは、見方によっては「偽装請負(偽装委託)」と受け取られるリスクがあります。

同一デザインの名刺だとしても業務委託者である旨を明記する、あるいは副業・業務委託人材の方ご自身の名刺との併用を義務付ける、など、名刺を受け取る第三者に業務委託であることが分かるようにする対応をおすすめします。

Q:情報漏洩や機密情報の保全についてどうすればいいですか?
A:
機密保持契約書(NDA)の取り交わしが基本になります。通常は業務委託契約書にNDAの内容も網羅することが多いですが、十分な内容かどうかよく確認しておきましょう。

業務遂行に必要な情報にのみアクセスできるよう、システム上の権限に制約を持たせたり、出社時は執務室以外のエリア(会議室など)にて執務いただくなどの対応を行う場合もあります。必要に応じて、機密情報取り扱いに関する社内研修を副業・業務委託人材の方にも受講をお願いする、といった方法も有効でしょう。

また、万が一のリスクヘッジとして、副業・業務委託人材自身が賠償責任保険に加入しているかどうかを事前に確認するなどの対策も検討しましょう。

ご参考:フリーランス向け賠償責任保険について(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)
https://www.freelance-jp.org/benefits#insurance

4. 稼働開始後に関するFAQ

Q:自社の社員との関係はどうすればいいですか?
A:
副業・業務委託人材とともに仕事をすることは、多様性を受け入れることでもあります。企業それぞれで多様性に対する経験値は異なるうえ、業務によっては社員と大きく異なる働き方になることもあり(特に稼働時間や場所など)、よく知らない社員からは不平不満や疑問が出る可能性もあります。

懸念がある場合は稼働開始までに、関係する社員への説明・周知や理解促進を進めておくことをお勧めします。

Q:依頼したい内容が変わった場合はどうすればいいですか?
A:
ご本人のスキルセットやキャパシティでカバーできる内容かどうかを踏まえ、フリーランスと協議しましょう。

内容によっては稼働条件の調整・変更や、それに伴う契約内容の変更、再締結が必要になることもあります。通常は契約更新のタイミングでこういった協議の場を設けることが多くあります。

Q:期待した成果をあげてもらえない場合はどうしたらいいですか?
A:
まずは副業・業務委託人材の方と対話する場を設けましょう。企業側の期待値と率直なフィードバックをお伝えし、協議することが重要です。協議を通じて、企業側の期待値が正しく伝わっていなかった、実はスキルが伴っていなかった、企業側が提供すべき情報が欠けていた、といった原因要素を洗い出すことにより、今後に向けた双方のアクションが見えてくることもあります。

また、企業側からするとつい、副業・業務委託人材の側に問題があるように考えてしまいがちですが、例えば副業・業務委託人材からの依頼や相談に対する反応が遅い・雑である、依頼事項があいまいであったりコロコロ変わる、高圧的な接し方をする、などといった状況ですと、どんなに優秀な副業・業務委託人材であっても、高い成果はなかなか発揮しにくいものです。

企業側が(故意でなくとも)そのような状況を生み出していないか、いま一度立ち止まって振り返ってみていただくことも大切なポイントです。

Q:社員(直接雇用)になってもらいたい場合はどうすればいいですか?
A:
副業・業務委託人材は自社の案件以外にも兼務していたり、本業をお持ちの方、あるいはご自身の信念として、独立した働き方を希望する方などいろいろな方がいらっしゃいますので、まずは副業・業務委託人材の方と協議を行いましょう。

なお、人材エージェント経由で稼働している場合は、直接雇用を制限しているケースもありますので、必ず、人材エージェントに事前確認を行いましょう。

Q:価値をより発揮してもらうためには、どうすればよいですか?
A:
副業・業務委託人材もひとりの人間であり、同じ目標に向けて共に汗を流す一員です。社員と同様、良質なコミュニケーションをはかりながら信頼関係構築や相互理解を進めることが、モチベーションアップになり、価値発揮を期待できます。

定期的なミーティングや対面等による交流を通じて定量的・定性的評価を進めていただき、良いところは褒め、悪いところは注意する、といった適切なフィードバックを行うことで、より高い価値の発揮が期待できます。


実はWaris自身もメンバーの1/3以上が副業やフリーランスなどの業務委託人材で構成されています。人事部門を始めとして各チームで試行錯誤しながら、これらの外部人材を活用する上での課題に対処し、日々ノウハウを蓄積しています。これら以外の項目についても多くのノウハウを蓄積していますので、ご関心がある方は是非お気軽にお問い合わせください。

【参考記事】
副業・業務委託(プロ人材)を活用したい企業のためのステップ別ノウハウ集~ビジネス系フリーランス完全活用ガイド~

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