経理の業務委託や経理代行にフリーランスが最適な3つのメリット

企業にとっての重要業務のひとつである経理の仕事。

しかし、月末や月初に集中する煩雑な作業、資金調達や上場準備といった専門知識が必要なタスクに頭を悩ませている企業も少なくないのではないでしょうか?

最近では、人手不足を理由にこれらの業務を外部に任せるケースが増えていますが、特に経理業務は、大企業の副業許可やフリーランスの増加に伴い、フリーランスへの業務委託が増えてきつつあります。

この記事では、フリーランスに経理を業務委託することのメリットと、どのように活用されているのか、事例を交えて紹介します。

これらの情報が、経理業務の効率化やコスト削減、さらには専門知識を必要とする業務の質の向上に役立てば幸いです。

登録者1万人以上!経理の業務委託にぴったり


▼目次
1.  経理の業務委託や経理代行ってどんなことができるの?

2. 経理のフリーランスとは?

3. 経理業務をフリーランスに委託する3つのメリット
3-1. 豊富な経験と専門知識を持つ現役ミドル人材の活用
3-2. 柔軟な契約形態(ミッション型、プロジェクト型)での業務委託
3-3. 年収1000万クラスの経理人材を月20~30万円で活用可能
3-4. お試し採用(入社)としての活用も可能

4. 経理×フリーランスの具体的な業務委託事例
4-1. 半導体ベンチャーでの管理部門責任者
4-2. AIを活用したロボティクスカンパニーでの経理業務
4-3. ソーシャルベンチャーでのバックオフィス業務全般

5. まとめ


1. 経理の業務委託や経理代行ってどんなことができるの?

経理の仕事は、会社の大きさや業界によってその内容が幅広いですが、大まかには、「タスク型」、「ミッション型」、「プロジェクト型」という三つのカテゴリーに分類できます。

① 日々の現金管理、経費処理や給与計算、在庫管理などの「タスク型」の業務
➁ 予算管理や決算、資金管理・調達、監査などの「ミッション型」の業務
③ 経理フローの構築、IPO準備対応などの「プロジェクト型」の業務

大企業の場合は、専門の経理部門が存在し、業務は複数のスタッフによって分担されます。担当者には「タスク型」の日常業務が割り当てられ、リーダーやマネージャーは「ミッション型」や「プロジェクト型」の業務を担当することが一般的です。

いっぽうで、中小やベンチャー企業では、ひとりの経理担当者が「タスク型」、「ミッション型」、「プロジェクト型」の業務すべてを行うといったことも珍しくありません。

しかし、中小企業やベンチャーでは、経理の全域を一人で担う場合も少なくありません。こうした状況では、総務や人事の業務も兼務することがあり、広範な知識と柔軟な対応力が求められます。

経理業務の一部または全部を外部に委託する場合、経理代行サービスやクラウドソーシングが選択肢として考えられます。これは、社内での正社員採用が難しい場合や、必要な専門知識を持つ人材が不在の際に特に役立ちます。

2. 経理のフリーランスとは?

出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

フリーランスと聞けば、多くの方がIT関連の仕事をするエンジニアやプログラマー、あるいはライターやデザイナーのようなクリエイティブ職を思い浮かべるかもしれません。

しかし、最近では、政府や企業が副業やパラレルキャリアを推奨する中で、これらの職種に限らず、さまざまな分野でフリーランスとして活躍する人が増えています。

経理・財務、事業開発、広報・マーケティング、人事といった分野で働くフリーランスは、「ビジネス系フリーランス」と称され、その活動は企業の成長において重要な役割を果たしています。これらのプロフェッショナルは、企業にとって非常に価値のあるパートナーとなっているのです。

【合わせて読みたい】
優秀なプロ人材を採用する方法 ~4つの戦略とは?~
企業の人材活用戦略とは?~外部プロ人材活用が企業の事業成長を加速する~

3. 経理業務をフリーランスに委託する3つのメリット

続いて、フリーランスに経理業務を委託する具体的なメリットを見ていきましょう。

3-1. 豊富な経験と専門知識を持つ現役ミドル人材の活用

経理代行を専門とするフリーランスには、大企業で約10年の実務経験を持ち、経理の専門スキルを駆使する30代から40代の現役世代の人材がいます。

マッチングサービス、例えばWarisプロフェッショナルのようなプラットフォームでは、登録するプロフェッショナルの経験や専門性を面談や独自の評価方法で事前に把握しています。これにより、自立して動けるだけでなく、信頼性の高いフリーランスとの出会いが可能になります。

これらのフリーランスは、一般的な指示にとらわれない「非定型業務」にも対応できる豊富な経験を持っているため、細かい管理や指示なしに高度なタスクを任せるのに適しています。

また、一般的な顧問サービスとは異なり、戦略的なアドバイスだけでなく、具体的な実務の実行も依頼できる点が、これらのフリーランスの大きな魅力です。

3-2. 柔軟な契約形態(ミッション型、プロジェクト型)での業務委託

「経理業務の一部をアウトソースしたいけど、細切れで頼む方が面倒くさい!」
「各部との調整も含めて毎月の事業管理業務をまるっとやってほしい」
「そもそも業務フローもマニュアルも整ってない!それを作っている暇もない!」

こんなことを考えたことがある方は多いのではないでしょうか?

実際、経費精算や給与計算といった「タスク型」の業務を委託するサービスは数多く存在しますが、これらを適切に活用するには、それなりの時間と手間がかかります。

しかし、経理代行サービスを提供するフリーランスは、豊富な実務経験と知識を持ち合わせているため、細かな業務に分ける必要なく、より大きな「ミッション型」や「プロジェクト型」の業務を一括で委託することが可能です。

例えば、「プロジェクト型」では、特に経理の流れがまだ整っていないベンチャー企業の場合、企業の状況に応じてゼロから経理フローを設計するといった業務が挙げられます。

さらに、経理の専門知識をもつミドル人材は実務もこなすことができるため、「ミッション型」の業務をメインに依頼しながら、それに加えて「タスク型」の業務も同時に委託することで、より一層の業務効率化を実現することができます。

3-3. 年収1000万クラスの経理人材を月20~30万円で活用可能

経理代行のフリーランスとの契約は業務委託契約が一般的となりますので、社会保険等の費用負担がなく、必要な時に必要なだけ業務を委託することが可能です。

このため、本来固定費であるはずの人件費を変動費にすることができるが大きな特徴です。

そのため、企業によっては人事部の予算(人件費)ではなく、プロジェクトや事業部門の予算(外注費)で決裁をとるケースもあります。

経理のフリーランス人材の多くは、正社員として年収600万円から1,500万円を稼いでいた層ですが、業務量や稼働時間を限定することで、月額20万円から30万円(週2~3日勤務、1日7時間稼働を想定)で委託することが可能です。

契約内容や期間は双方の合意により柔軟に調整できるため、例えば「週1回の出社で部門間の調整を行い、残りはリモートで具体的な経理作業を行う」といった働き方の調整も可能。プロジェクト終了後には契約を更新したり、フリーランスを正社員として迎え入れる選択肢もあります。

3-4. お試し採用(入社)としての活用も可能

最近では、専門スキルを持つフリーランス人材が業務委託契約を経て、半年から1年の稼働期間後に正社員へと移行するケースも増えています。これは、最初から正社員としての採用に躊躇する企業と、他業務と並行して稼働できる案件を探しているフリーランス人材の需要が一致している状況が背景にあります。

業務委託からスタートし、その後の企業によるフリーランス人材の評価や、フリーランス人材自身の働き方や稼働時間の調整を通じて、お互いの条件が合致した際に正社員への転換を行う流れが見られます。

このようなアプローチは、「お試し採用」としての側面も持ち合わせており、採用に際してのミスマッチリスクを低減する効果があります。このメリットを踏まえ、柔軟な採用戦略としてこの手法を積極的に採用している企業もあるようです。

登録者1万人以上!経理の業務委託にぴったり

4. 経理×フリーランスの具体的な業務委託事例

経理フリーランス

フリーランス女性と企業のマッチングサービス「Warisプロフェッショナル」で、経理領域でフリーランスに業務委託した事例をご紹介します。

4-1. 半導体ベンチャーでの管理部門責任者

■企業

世界初の革新的な半導体デバイスを開発。創業6年でIPOを目指すベンチャー企業

■フリーランス人材

50代 女性

外資系投資顧問、PR代理店、マーケティングコンサル会社など複数社にて通算約20年に渡り、人事総務・バックオフィス全般を経験。採用、人事制度・就業規則、労務、教育研修、オフィス移転・管理、株主総会・取締役会議運営などの人事総務をはじめ、決算までの経理業務、資金繰り、予実管理、財務諸表作成、契約書作成、コンプライアンス等を含む管理部門全般に幅広く従事。豊富なマネジメント経験を持つ。

■業務内容

管理部門全般の体制や仕組み作りから社内規定整備の実務まで
・人事労務
・帳票管理
・経理実務

■マッチングの概要

・業務委託契約
・週3日出社(月60時間程度)
・契約期間:3ヶ月~

■マッチングのポイント

ベンチャー企業ながら平均年齢の高い落ち着いた企業なため、50代の方でも違和感なくチームに加われる環境でした。
人事や経理を幅広くカバーするバックオフィスという、ベンチャー企業に多い求人でしたが、最寄り駅からやや遠いことなどから採用に苦戦をしていたところ、管理部門の経験が豊富の上に歩くのも大好きという候補者の方がいらっしゃり、意気投合して採用となりました。

4-2. AIによる業務の自動化を推進するロボティクスカンパニーでの経理業務

■企業

AIを活用したロボティクスカンパニーでの経理業務

■フリーランス人材

40代 女性

営業事務・経理事務等を経た後、広告代理店にて約5年半経理業務全般に従事。月次・年次決算、売掛金・買掛金管理、親会社へのレポート、監査対応等、および後半は経理責任者として人事総務を含むマネジメント業務を担当。その後、派遣社員期間を経た後、医薬品開発会社にて、経理全般、監査法人対応、開示書類作成等に約3年半従事されています。公認会計士科目合格、日商簿記1級。

■業務内容

経理実務
・売上(入金)/経費(支払)関係の請求書(エビデンス管理)作成・発行
・出納管理、売掛金管理
・月次・年次決算処理
・会計システムへの仕訳入力

■マッチングの概要

・業務委託契約
・週3日(月60時間程度)
・契約期間:3ヶ月~

■マッチングのポイント

六本木にあるAI×営業効率化をソリューション提案しているベンチャーさんからのご依頼。IPOを目指す中で、CFOと共に経理財務の実務を広くお任せできる方を探していらっしゃいました。
社内メンバーも20代後半がボリュームゾーンなのでカルチャーフィットも重視し、経理実務も一通りこなせ、スピード感にフィットできる方に絞りご紹介。
結果、ご登録からジャスト1か月で自走性高く、かつ先方の目指す世界にぴったりの方とのご縁をおつなぎすることができました。ご本人の描くキャリアパスとも合致し、ご活躍に期待しています。

4-3. ソーシャルベンチャーでのバックオフィス業務全般

■企業

大手VCより資金調達を行った地域創生事業等の社会課題に取り組むベンチャー企業

■フリーランス人材

30代 女性

メーカー(一部上場企業)の経営企画部門にて営業資料作成やデータ分析などを担当。その後ヘッドハンティング会社の立ち上げメンバーとして人材リサーチから分析業務、秘書業務(社長のスケジュール管理、簡単な契約書や請求書作成)まで幅広い業務を担当。効率的な集計業務等を得意とされています。

■業務内容

会社全体の業務を見渡し、交通整理を行うバックオフィスのハブ役
・経理、労務を中心としたバックオフィス全般
・事業のプロジェクト管理
・総務や社長秘書的な業務

■マッチングの概要

・業務委託契約
・一部リモート
・契約期間:5ヶ月~

■マッチングのポイント

イノベーティブな成長ベンチャーのバックオフィスという、Warisらしい求人でした。職域が広いこととオフィスへのアクセスがやや遠いという難点がありましたが、経験豊富なKさんがお子様を保育園に預けて稼働できる時間数を増やせるということで、様子を見ながら徐々に業務量を増やしていただく形でお仕事をスタートしていただけました。
企業側の理解や協力も大きく、人と人の距離が近いベンチャーならではの事例となりました。

登録者1万人以上!経理の業務委託にぴったり

5. まとめ

フリーランスの経理代行に関心が集まるこの時代、大企業の副業解禁やフリーランスの人数が増えている状況を踏まえ、どのような経験を持つ人材が、どの種類の業務に適しているかの具体的なイメージが湧いてきたでしょうか?

経理業務の業務委託にフリーランスを活用することで、経験豊かなミドルキャリアの専門家を月額20万円から30万円で、「ミッション型」や「プロジェクト型」の業務にアサインすることが可能になります。

事例で見たように、経理だけでなく、人事や総務といったバックオフィス業務全般を含む幅広い分野でフリーランスを業務委託することも一つの選択肢です。

経理分野での課題を持つ企業にとって、このようなフリーランスの活用は、業務の質を高め、コストパフォーマンスを向上させる有効な手段となり得ます。ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか?

登録者1万人以上!経理の業務委託にぴったり

 

【合わせて読みたい】
フリーランス(業務委託)人材活用のための6つのポイント
偽装請負の判断基準とは?よくある問題点を解説

 

フリーランス女性と企業のマッチングサービス「Warisプロフェッショナル」

▼企業のご担当者向け
登録者1万人以上!経理の業務委託や経理代行にぴったりなフリーランスを探す

▼経理フリーランス人材向け
パートナー登録する