フリーランスと個人事業主の違いとは?メリットと始め方について解説
組織に所属する会社員ではなく、個人で仕事をしている人は「フリーランス」や「個人事業主」と呼ばれることが多いですよね。
みなさんは、この2つの違いをご存知でしょうか?一見似ているように見えますが、実は重要な違いがあるのです。
この記事では、フリーランスと個人事業主の違いやそれぞれのメリット・始め方について解説していきます。
フリーランスや個人事業主を目指す方は、ぜひ参考にしてください!
▼目次
1. フリーランスと個人事業主の違いとは?
2. まずは開業届から!個人事業主の始め方
3. 個人事業主の税金はどうなるの?
4. 個人事業主の保険や年金はどうなるの?
1. フリーランスと個人事業主の違いとは?
「フリーランス」という言葉は、特定の企業や組織に雇用されず、個人として独立して仕事を請け負う人々を指す言葉です。一方、「個人事業主」とは、法人を設立しないで、税務署に事業の開業届を出して、個人として事業を運営する人々のことを指します。
つまり、2つの違いは「開業届」を税務署にだしたかどうか?ということ。
そのため、この2つは重なる部分もあります。
基本的には、フリーランスという働き方をしている人で法人を設立していない方は、個人事業主という「税務上の区分」となります。個人事業主とは法的な呼称であり「法人ではなく個人として独立して」「反復・継続して」仕事を行っている人と定義されています。
そのため、ネットオークションなどで不用品を売ることで収入を得ているようなケースについては「反復性と継続性」が認められないため、個人事業主には該当しないのです。
会話の中でフリーランスと個人事業主を使い分ける場合は、「法人ですか?個人ですか?」と聞かれた時は、どのような形態で仕事を行っているかと問われているので「個人事業主です」と答えることになります。
もし働き方を問われた場合は、「フリーランスとして会社に所属せずに働いています」と答えることになるでしょう。
2. まずは開業届から!個人事業主の始め方
個人として仕事を始める時は、まず税務署に開業届を提出するところから始まります。
開業届を出すことにより「個人事業主」という税務上の区分になり、それによって、税務上の様々なメリットを得ることができます。
個人事業主として仕事を行い収入を得ると、自分で確定申告をする必要があります。
確定申告には、青色申告と白色申告があります。
青色申告は白色申告に比べて、所得税の控除額が大きいことや、赤字を次年度に繰り越せるなどのメリットがありますが、原則として複式簿記で記帳を行うことが義務付けられています。
個人事業主が青色申告をしようとする場合、開業した年の3月15日までに税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
年の途中で開業した場合は、開業してから2か月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出すれば、その年から青色で申告することができます。
開業届や確定申告の作成は、近年ではクラウド会計ソフトを活用することで、個人でも手続きを行うことができるようになってきています。
個人事業主になる方は、必要な手続きを忘れずに行うようにしましょう。
3. 個人事業主の税金はどうなる?
個人事業主の税金や社会保険はどうなっているのでしょう?
まず税金ですが、個人事業主として納める必要があるのは以下の4種類です。
① 所得税
➁ 住民税
③ 個人事業税
④ 消費税
所得税とは、所得に対してかけられる税金のこと。
毎年1月~12月までの1年間の所得に対して、翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告を行い納税します。
なお、所得とは収入から経費を引いたものであり、所得が上がるごとに税率が上がります。
そのため、決められたルールの範囲で経費の計上を多く行い、所得を減らすことで、節税を行うことができるとうメリットがあります。
住民税は前年度の所得に応じて課税される所得割と、所得金額に関係なく定額で課税される均等割とを合算したものです。
所得税の確定申告を行うと、6月に納税額の通知書が自動的に送られてきます。
こちらも所得税同様に、経費の計上をうまく使うことで、節税を行うことができます。
個人事業税とは、個人が行う事業に対して課される地方税であり、年間の所得が一定額以上になると課税されます。
税率は業種ごとに定められているので、自分がどの業種に当たるのを確認することをお勧めします。
そして、消費税は原則的として2年前の課税売上高が1,000万円以下の個人事業主は免税事業者となり、支払う必要はありません。
4. 個人事業主の保険や年金はどうなる?
会社員は、一般的には会社の健康保険組合と厚生年金に入ることができますが、個人事業主になると、国民健康保険と国民年金に切り替えるケースが一般的。
ただし、個人事業主になる前に企業で働いていた方は、会社員時代の健康保険を任意継続できる場合もあります。
この場合は、会社と折半で払っていた保険料を、全額自分で支払うことになります。
個人事業主は厚生年金には加入することができず、退職金もありませんので、自分自身で、老後の年金などを準備する必要があります。
個人型確定拠出年金(iDeCo)、国民年金基金、小規模企業共済などを利用することで、将来に向けた備えができるでしょう。
これらの保険や年金の手続きは会社員の場合は会社がまとめて行ってくれますが、個人事業主になった場合は自分で行わなければなりません。
一定の知識と手間が必要になることも事実ですが、社会保険料の控除などをうまく活用しつつ確定申告を行うことで、節税できるというメリットもあります。
個人事業主になった方はぜひチャレンジしてみてください。
フリーランスと個人事業主の違いは理解できたでしょうか?
似ているようで、実はちょっと違う「フリーランス」と「個人事業主」。
「フリーランス」を目指す方は、「個人事業主」として必要な開業届や確定申告、そして会社員とは違う税金や保険の位置づけなどを改めて確認しておくとよいでしょう。
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